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【獣医師監修】猫にしてはいけないNG行動集 猫が嫌がること・危険なこと

猫がされると嫌がることや、猫にとって危険なことを知っておけば、猫と良好な信頼関係を築き、猫の健康を守ることができます。猫との生活でしてはいけないNG行動をチェックして、猫への接し方や住環境を見直してみましょう。

お世話・環境づくりのNG行動

まずは、猫のお世話や環境づくりで、してはいけないNG行動をチェックしましょう。

猫が集中しているときに無理やりかまう

食事や毛づくろい、排泄、睡眠を妨げるような接し方は避けましょう。猫にストレスを与える原因になります。また、飼い主さんにかまってほしいのにかまってもらえないときや、慣れない留守番など甘えん坊の猫の場合、ストレスに感じやすいので、猫が望むタイミングで適度にかまってあげましょう。

猫が嫌がるまでスキンシップする

なで続けるうちに猫が攻撃してくるのは「もうイヤ!」の意味です。しっぽや耳をしきりに動かし始めたらイライラが募ってきているのですぐやめましょう。また触られることの嫌いな場所=お腹や足の先、しっぽの先を触るのも嫌がるのでしないようにしましょう。

使わなさそうな寝床をすぐしまう

季節の変わり目は、急な温度変化が心配なものです。暑さ寒さに合わせた寝床を用意する際は、以前の寝床も猫が完全に使わなくなるまでは残しておきましょう。

家の中に人の手が絶対に届かない居場所がある

イスや脚立にのっても手が届かない場所には、猫が行けないようにしましょう。地震などの緊急時に、猫を連れて避難できなくなるおそれがあります。

トイレを汚いままにする

トイレに行くことを我慢してしまうようになるので、こまめに掃除することが大切です。自分のニオイがついていない場合も警戒してしまうので、トイレ砂や容器を交換したときに、新しいものだけにしたりするのもやめましょう。
また猫は警戒心の強い動物なので、排泄中に近くでじっと見たり、近づいて声をかけたりするのもとても嫌がります。

猫にとってストレスになる出来事

続いて、猫にとってストレスになるイベントや出来事と、その対処法をご紹介します。

来客

訪れる人のことを、「縄張りを荒らす怖い存在」だと感じてストレスになることがあります。ストレスを感じている様子がみられたら、来客から隠れて身の安全を確保できる場所をつくっておくとよいでしょう。無理に引っ張り出したり、のぞいたりせず、猫にかまわないように来客にもお願いしましょう。

大きな音

猫は人よりもずっと聴力がいいので、人が不快に感じる音をより強く不快に感じます。日常的な生活音には猫もある程度慣れますが、突発的な雷や花火などにはしばらく身動きがとれなくなることがあります。
そのほか、掃除機やドライヤーなど、音に加えて動くもの、来客が苦手な猫には悪いことが起きる合図となる玄関のチャイムなどもストレスになることがあります。猫をあらかじめ別の場所に移しておく、押入れなど逃げ場を作っておいてあげるなどするとよいでしょう。パニックで食欲がなくなるようなことがあれば、早めに獣医師に相談してください。

同居猫との不仲

窓の外にノラ猫が見える、1匹飼いが長かったところに新しい猫を迎える、体力が落ちた高齢猫のいる家に遊び盛りの子猫を迎えるなどは大きなストレスになります。相手の猫を気にせずに食事・排泄・睡眠ができる場所を作っておいてあげましょう。

体を拘束されるお世話

ブラッシング、爪切り、耳掃除、歯磨き、投薬など身動きがとれなくなるお世話は猫にとって強いストレスになります。お世話のあとや最中におやつを与えて、いいことと関連付けて覚えさせるとよいでしょう。無理に行うと飼い主さんを怖がるようになるので、動物病院にお願いしたほうがよい場合もあります。

動物病院に行く

到着前にも移動のストレスがあり、到着後は「怖い」「うるさい」「変なニオイがする」「痛い」「苦い」など猫にとって苦痛なことばかり。キャリーケースに布をかけて刺激を減らしてあげるなどして様子をみましょう。

引越し

縄張りから強制的に追い出されるようで、強烈なストレスになります。それまで使用していた寝床やトイレなどをそのまま使い、慣れたニオイで安心させてあげてください。

新しい家族が増える

結婚や出産で同居する人が増えるのは、猫にとって大きな環境の変化です。とくに大声を出したり激しい動きをしたりする子供を怖がりがちなので、猫が慣れるまでは無理に対面させないようにしましょう。

ペットホテルに預ける

飼い主さんがいないうえ、環境が変わることに不安を感じます。環境の変化に弱い猫の場合、ペットシッターに自宅に来てもらう手もあります。

車や電車に乗る

車は家族しか乗らない状態にできるので、子猫のころから乗せていると平気になる場合もありますが、電車は乗るたびにほかの人のニオイや大きな音などの刺激があり、ストレスを感じやすいです。長時間キャリーケースにいると緊張状態から脱水症状に陥ることもあるので、飲み水を用意しておきましょう。

イタズラをしたとき怒鳴ったり叩いたりして叱る

猫がイタズラをしたときに怒鳴ったり叩いたりしても、してはいけないことを理解する以前に「この人は危険!」と猫を怖がらせてしまうので、怒鳴ったり叩いたりするのは絶対にNGです。
猫がイタズラをしたときはドアを閉めてイタズラをする部屋に入らせない、窓を開けて猫の気をそらすなどして阻止しましょう。

猫の前に手の平を出し寸止めするのも、手を怖いものと思ってしまうためよくありません。また、猫を追いかけまわすと、猫は飼い主さんと遊んでいると勘違いしてエスカレートすることもあります。

香水や芳香剤

香水や芳香剤などの刺激の強いニオイを猫は不快に感じます。猫は優れた嗅覚を頼りに、周りのニオイを嗅いで情報収集をして、身の安全を確認しています。香りの強いものがそばにあると、本来嗅ぎたいモノのニオイがわからなくなるためストレスになるようです。

猫の健康を害するおそれがあるNG行動

最後に、やりすぎると猫の健康に害を及ぼしかねないお世話や、命の危険もあるNG行動について解説します。

おかずやおやつを与えすぎる

猫の主食は栄養バランスを考えた「総合栄養食」が基本。おかず的な「一般食」やおやつを与える場合は、1日の総カロリー量の1〜2割までにおさえたいものです。

健康でも療法食を与える

最近ではインターネットなどで気軽の療法食を買えるようになりましたが、獣医師の診断なしでは与えないでください。療法食は獣医師の診断のもと治療のために使うものなので、場合によっては体調不良を起こすおそれがあります。

服を着せる

たいていの猫は服を着せられたり、体に何かを付けられたり、動きを制限されることにストレスを感じるようです。猫が嫌がらない場合でも、長時間着せたままにしていると、毛づくろいができないことでストレスを感じたり、蒸れて皮膚炎になったりする可能性もあります。
ケガの治療や術後などで必要がある場合以外は、防寒などでも服は着せず敷物など他の方法で防寒してあげましょう。

アロマをたく

アロマテラピーは猫の健康に害を及ぼす可能性があるので使わないようにしましょう。
アロマテラピーに使用する精油は、完全植物由来、高濃度なもの。口に含まなくても、精油が揮発した空気を吸うだけで猫の体に与える影響は大きいのです。さらに、猫には人が持つ肝臓の代謝機能が欠けているため、人のように精油の成分を分解できないと考えられています。
近年アニマルアロマテラピーへの関心も高まっていますが、人のものとは異なるので専門家や獣医師との相談が必要です。

有害なものを食べさせる

人が普段食べているものの中には、猫にとって有害なものがあります。食べさせていいもの、いけないものを知っておきましょう。
詳しくはこちらを見てください。
よかれと思ってやっていたことが、愛猫との関係悪化や命の危険につながることも!猫との生活でしてはいけないこと、やり過ぎてはいけないことを知って、愛猫が安全・快適な暮らしを送れるようにしてあげましょう。
監修/長谷川諒先生(きたじま動物病院)
文/ねこのきもちWeb編集室
参考&画像・イラスト出典/「ねこのきもち」本誌、ムックより
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