愛猫の健康を守るために気をつけたいことは多くあります。今回は、そのなかでも重要といえる3つの「掟」をご紹介。それぞれの掟について特に気をつけるべき点を、ねこのきもち獣医師相談室の原駿太朗先生に伺いました。
掟1 異変があったらすぐに動物病院を受診
1つ目の掟は「愛猫に異変があったらすぐに動物病院を受診すること」。自己判断はしないで、こまめに受診することが大切です。その際、何を記録しておくと獣医師にとって診断に役立つのでしょうか。
普段と違うところに注目
受診する際は、ここ最近での食事量、食事内容の変化や、嘔吐や下痢の有無などを獣医師に伝えるようにしましょう。そのほかにも、飼育環境で変化していることはないか、いつもと違う出来事は起こっていないか、といったところに目を向け、気づいたことがあれば記録しておくとよいでしょう。
ウンチを持っていくのも診断の助けに
消化器症状がでているのであればウンチも役立ちます。なるべく受診直前にしたものを持っていきましょう。
可能であれば動画も撮っておく
異常がある際の動画も非常に役に立ちます。できるだけ動物の目線で、少し長めの時間撮れるとベスト。
掟2 健康診断を定期的に受ける
2つ目の掟は「健康診断を定期的に受けること」。受ける頻度や、検査項目で特に受けておくとよいものは?
健康診断の頻度
健康診断を受ける頻度としては、若いうちは1年に1回、シニアになってきたら半年に1回をひとつの目安としておくといいでしょう。
検査項目はどうすればいい?
健康診断は、それぞれの検査で評価できるポイントが変わるため、血液検査だけでは全ての異常を見つけられません。健康診断のための検査は血液検査だけしていればOKと考えるのは非常に危険です。そのため、血液検査に加えて、レントゲンやエコーなどの画像検査も一緒に行うことができるのが理想的です。
掟3 食事管理の徹底
3つ目の掟は「食事管理を徹底すること」。飼育環境やライフステージによって、気をつけるべき点はどう変わるのでしょうか。
複数飼いで気をつけることは?
複数飼育の場合、それぞれの食事量が正確に測定・把握できていないということがよく起こってしまいます。食べる場所や時間帯をずらすなどして、1匹ずつの食事量をしっかりと把握しておくようにしましょう。
年齢の増加に伴って気をつけるべきことは?
加齢に伴って全てのコが変えるべき食事管理のセオリーというものはありませんが、食欲が落ちてきた、健診でいくつかの項目が引っかかった、などの変化はそれぞれ出てきます。ドライにこだわらずウエットフードをうまく使ったり、獣医師の指導があれば療法食に切り替えたりと、その子に合わせた食事管理をしていきましょう。
上記3つの掟は、愛猫からのお願いと考えてもよいでしょう。少しでも長く愛猫と一緒に過ごせるよう、日頃からできることを行っていきましょう。
(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・原駿太朗先生)
取材・文/仲田陽子
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。