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トルコ生まれの優雅な猫|ターキッシュ・アンゴラの歴史や特徴とは

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トルコに古くから伝えられる長毛のターキッシュ・アンゴラは、優雅で気高い貴婦人のような猫。柔らかく手触りの良い被毛は、貴婦人がまとうコートのように輝きます。そのすてきなターキッシュ・アンゴラをご紹介しましょう。

ターキッシュ・アンゴラの特徴・魅力

「ターキッシュ・アンゴラ」は、神経質で繊細、気難しいお嬢様のような性格をしていますが、その反面、人懐っこく飼い主さんに忠実な面も持ち合わせています。一見すると矛盾しているように見えるターキッシュ・アンゴラの性格ですが、「自分が気に入った飼い主にだけ心を許す」という猫らしい性格です。

そのため、多頭飼いをしている家庭や小さい子供が居る家庭では、ターキッシュ・アンゴラなどの気高い貴婦人のような猫は扱いにくいかもしれません。しかし、その気難しいお嬢様が気を許してくれた瞬間、飼い主はターキッシュ・アンゴラの虜になってしまうでしょう。優雅で気高く、スタイリッシュな体型の美しいターキッシュ・アンゴラは、人々を魅了させる猫なのです。

ターキッシュ・アンゴラの歴史

ターキッシュとは、「トルコの」という意味。1600年代初期、自然繁殖によってトルコに自生していたターキッシュ・アンゴラを、トルコの行商人が「アンカラ・キャット」という名前でフランスに運びました。それがヨーロッパの上流階級の間で話題になり、珍重されるようになります。その頃は「アンカラ猫」というトルコの首都の名前が付けられていたんですね。その後、「アンカラ・キャット」は、フランスからイギリスへ渡ったことで「ターキッシュ・アンゴラ」と名前を変え、一般の人々にも愛されるようになります。

イギリスでは、長毛猫の王様といわれる「ペルシャン」の繁殖に取り入られ、純粋なターキッシュ・アンゴラが減少する事態が起きます。その頃のヨーロッパでは、ペルシャンは「アンゴラ猫」と呼ばれており、上流階級の人々に「最高の愛玩動物」として広まっていました。さらに、その頃勃発した第2次世界大戦により、ペットの飼育は後回しにされたため、ターキッシュ・アンゴラは絶滅の危機に直面します。

しかし、1960年代になると、トルコの首都アンカラの動物園に保護飼育されていた、つがいのターキッシュ・アンゴラを、アメリカのブリーダー「リーザ・グリード」がアメリカに運び、「オリジナル血種繁殖計画」を実行に移します。ターキッシュ・アンゴラの純血種を守ろうとしたのは、アメリカ人だったのですね。1973年になるとトルコ原産のターキッシュ・アンゴラに繋がる血統を持つ猫に限って、CFA(THE CAT FANCIERS' ASSOCIATION, INC.)で公認されるようになりました。

ターキッシュ・アンゴラの外見上の特徴

ターキッシュ・アンゴラは、やや細身で引き締まった筋肉を持っているのが特徴的。四肢は細くスラっと伸びており骨格や胴は細長く、尻尾も細長で体長や体格と釣り合う長さをしています。この体型はバレリーナに例えられ、そのエレガントな容姿はフォーリンタイプと呼ばれています。

耳は大きく直立しており、頭部は小さめでスムーズなクサビ形をしています。頭頂部から額にかけては平ら、鼻筋は真っ直ぐで目はアーモンド形の大きな目をしているのでとてもキュートな印象を受ける顔立ちです。毛色や目色は、多数の色が存在します。きれいなオッドアイを持つホワイトのターキッシュ・アンゴラは、よくモデルとして使われています。

ほとんどの被毛がオーバーコート(上毛)で、アンダーコート(下毛)が少ないシングルコート。とても柔らかく、絹のようにしなやかに輝き心地よい手触りです。美しい長毛を誇る猫なので、お手入れは欠かさずにしてあげましょう。

ターキッシュ・アンゴラのお手入れ

ターキッシュ・アンゴラのような長毛猫には、定期的なお手入れが欠かせません。月に2回程度のペースでシャンプーをすることをおすすめしますが、多くの猫は水に濡れることを嫌います。きれいな被毛を保つためにシャンプーは必要ですが、無理やりシャンプーをしてしまうと、飼い主さんとの信頼関係にひびが入ってしまう可能性もあるため、少しずつ水に慣らしていくことから始めましょう。

シャンプー前の下準備

・爪切り
猫は水に濡れることを嫌うため、シャンプーの際に飼い主を引っかく場合があります。あらかじめ爪を短く切ることにより、爪による被害は少なくなります。

・耳掃除
耳の中を見ることは、健康チェックにおいても必要な行為です。耳が赤くなっていたり、熱を持っていたりした場合は、体温を測ってあげてください。39℃を越えていたらシャンプーを中止し、獣医師の診断を受けましょう。

・全身をコーミング
シャンプー前に全身をコーミングし、毛玉などをあらかじめほぐしておきます。両目クシを使って毛の長い部分は粗目のコーム、顔などの毛の短い部分は細めのコームを使用しましょう。首回りのフリルなどは、被毛を整えるように縦にほぐします。このときに全身の皮膚の状態をチェックし、ケガや皮膚病、スタッド・テイル、ノミの有無を確認しておくと安心です。なぜなら、皮膚病やノミの寄生を見つけた場合にいち早く対応でき、専用のシャンプーなどで改善に導けるからです。

シャンプーの仕方

・お湯に慣らす
必ずお湯の温度を自分の腕などで確認してから猫にかけていきます。お湯の38~42℃くらいが適度な温度ですが、暑い夏や寒い冬など季節によって温感が異なるため、自分が温度を確かめたときに「心地よい」と感じる温度に設定しましょう。シャワーをする際は、いきなり頭からかけてしまうと驚き嫌がってしまうため、下半身から徐々にかけていきます。このとき、脂落とし用のクリームを付けている場合は洗い流しておきます。

・脂気が気にならなくなるまで洗おう
全身をお湯で濡らしたら、あらかじめ泡立てたシャンプー液を付けていきます。毛の根元から毛先に向かって優しくマッサージするように洗っていきましょう。このとき、毛流れに沿って洗っていくと、猫の興奮を抑えられることが多いです。顔の部分は薄めたシャンプーを付けたガーゼで優しく拭き取り、肛門腺も絞っておきましょう。全身を洗い終えたらたっぷりのお湯で洗い流します。シャンプーの泡立ちが悪い時や脂気が気になる場合は2,3度シャンプーを繰り返してください。

・すすぎは充分に!
シャンプーが済んだらリンスをしてすすぎます。猫の毛にリンスなどの臭いが残らないよう十分にすすいでください。

ターキッシュ・アンゴラのすてきな毛色

ターキッシュ・アンゴラの毛色は多数存在しますが、代表される毛色は「ホワイト」です。白猫の持つ「白い毛を作る」遺伝子はとても強く、「絶対優性の白」と呼ばれることもあるくらい。猫が他の毛色や模様を作る遺伝子を持っていても、白色の遺伝子が他の遺伝子の働きを抑え、毛色を白一色にしてしまうそうです。

そのため「白猫からは白猫が生まれやすい」といった傾向が見られます。しかし、野生の環境では白色は目立ち、敵に襲われることが多かったのでしょう。白色の猫は注意深く繊細な性格を持つことが多いようです。ターキッシュ・アンゴラも繊細な性格をしており、神経質で気難しい面が見られます。その性格と美しい長毛をなびかせて歩く姿から、「貴婦人」のような優雅さや上品さを漂わせています。

監修  高野八重子先生

CFAオールブリード国際審査員。

サンフラワーキャットクラブセクレタリー、
ヤマザキ動物専門学校において「ネコ学・審査とグルーミング」の講義を担当。
著書に「猫の教科書」(緑書房 高野賢治氏との共著)、「猫の手入れがわかる本」(誠文堂新光社)などがある。

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