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猫の熱中症&夏バテ対策!涼しい部屋にも危険が潜んでるかも?

肉球しか汗をかかない猫は体温調節が苦手で、暑さは天敵。飼い主さんも予期しない、意外な場所で熱中症や夏バテになってしまうことがあります。そこで今回は、暑い夏を乗り切るための、猫の熱中症・夏バテ対策をご紹介します!

熱中症と夏バテの違いを知っていますか?

熱中症も夏バテも暑さが原因の病気ですが、症状は少し異なります。熱中症は急激な気温上昇に体が追いつかず、短時間で症状が出ます。息苦しそうに呼吸をする、フラフラとした足取りが見られるといった症状が一般的です。ひどくなると自力では歩けないほどぐったりとしてしまい、時には命に関わることも。

一方、夏バテは暑い日が続くことで、体調不良の状態が長時間続いた状態のこと。食欲が落ちたり、ダラダラとした動きになったり、下痢の症状が見られたりします。夏バテの状態が続くと免疫力も低下し、胃腸炎や夏カゼになってしまうこともあります。

下痢や嘔吐を繰り返して脱水状態になると腎臓に負担がかかり、腎不全や尿結石などの重篤な病気に進行する可能性も。ただの夏バテと思っていては、大変なことになってしまいます。特にメインクーンなどの毛量が多い長毛猫や、エキゾチックショートヘアーなどの鼻の低い猫種は鼻呼吸が苦手なため呼吸が乱れやすく、夏バテしやすい傾向にあります。

部屋でも注意!?〜屋内編〜

体験談1. 真夏じゃなくても要注意!

まだ真夏ではないし、網戸にしていれば大丈夫かな?と窓を開け網戸にして家を留守にした飼い主さん。夕方に家に帰ってみると、日光が差し込む部屋で愛猫がぐったりしていました。

【対策は?】
5月〜6月や9月〜10月の間は、真夏ほど暑くはならないとしても、日がよく当たる部屋では35度を超える高温になる可能性もあるため、部屋の中でも熱中症になってしまうことがあります。猫を留守番させるときは、日の差し込む部屋はカーテンを閉めて日差しを遮りましょう。

普段からエアコンの効いた涼しい環境に慣れていると、30度くらいでも熱中症や夏バテになってしまうことがあります。エアコンを利用する時は、少し高めの28度〜30度になるように設定しておきましょう。また猫が自分で涼しい場所を探して移動できるように、浴室などの涼しい場所は開放しておくと良いでしょう。

体験談2. 扉を閉める時は要注意!

クローゼットからガタガタと音がしたので開けてみると、愛猫がノロノロと出てきました。クローゼットを開けたときに入り込んでしまい、閉じ込めてしまっていたようです。

【対策は?】
猫はクローゼットなどの普段閉じている扉が開いていると、すぐに入ってしまいます。飼い主さんが気がつかないと、悪意はなくても閉じ込めてしまうことに。猫によっては密閉された空間が苦手でパニック状態になってしまい、呼吸数が上がります。その呼気でクローゼット内がさらに暑くなり、予期せぬ熱中症を引き起こしてしまいます。扉を閉める時は必ず、猫が入り込んでいないか確認するようにしましょう。

体験談3. 猫も夏バテで食欲低下?

食事が大好きな猫なのに、夏になるとごはんを残していて、毛ツヤも悪くなっているような気がしました。

【対策は?】
毎年夏になるとエサを残すようなら、夏バテの可能性があります。食欲を増進させるためにフードにお湯を足してニオイを立たせ、水飲みボウルを普段より多めに設置しましょう。脱水気味になると毛がパサつくので、夏場は毛ツヤも要チェック対象です。

暑い日は要注意!〜屋外編〜

体験談1. 車での移動は目の届く場所へ

引っ越し先への移動中、愛猫をキャリーケースに入れ、車の後部座席の足元に置いて1時間ほど運転しました。到着した頃には、キャリーケースの中でぐったりしていました。

【対策は?】
猫にとっては車での移動は大きなストレスになります。そのうえキャリーケースは熱がこもりやすく、飼い主さんも様子が確認できない場所にありました。猫を車で移動させる場合は、空調のそばや窓の近くに置き、飼い主さんが様子を確認できる状況にしましょう。炎天下だと短時間で車内の温度が上がるので、猫だけを待たせることのないようにしましょう。

体験談2. 外出するなら涼しい時間帯で

お散歩中に木陰に倒れ込み、舌を出してハアハアと口呼吸をしていて、とても苦しそうにしていました。

【対策は?】
暑い時期に散歩をするなら、朝や夕方などの涼しい時間帯を選びましょう。もし夏の間だけ息切れをするなら、熱中症の可能性が高いでしょう。ただ息苦しくしているだけなら、それは貧血かも。舌の色を見て、血の気のない薄いピンク色や白っぽくなっている場合は、貧血の恐れがあります。医師に指示を仰ぎましょう。

体験談3. 外にいる時は目を離さないで

庭で遊んでいた黒猫がフラフラと家に入って来ました。様子がおかしかったので、慌ててバケツの水につけました。

【対策は?】
黒猫は他の毛柄に比べて熱を吸収しやすく、熱中症にもなりやすいので気をつけましょう。また、日当たりの良いベランダやサンルーム、デッキなどは直射日光にさらされるため、知らないうちに熱中症になってしまうこともあります。外に出す場合は、目を離さずしっかりと様子をみるようにしましょう。

熱中症になったらどうする!?

もし愛猫が熱中症になったら、まずは意識があるかどうか確認しましょう。飼い主さんの呼びかけに反応しないのなら、命に関わるほど危険な状態!とにかく体を冷やして上げることが先決です。浴槽に水が残っていれば全身を浸し、なければシャワーをお尻側から毛を逆立てるように当てます。そして動物病院に電話し、獣医師の指示を仰いでください。

病院に連れて行く時は、濡らしたタオルを体にかけ、氷や保冷剤などで冷やしながら移動しましょう。意識がある場合は部屋の温度を下げ、日光が当たらないようにカーテンを閉めた状態で、水で濡らしたタオルを軽く絞って猫にかけてあげます。そして、氷を入れた水を用意して猫に飲ませてあげてください。それでも改善されない場合は、病院へ連れて行きましょう。

暑さ対策をして快適な夏を過ごそう!

もし夏場に猫を外に出す場合は、必ず飼い主さんが見守り、直射日光にも注意するようにしてください。大事な愛猫が熱中症や夏バテにならないためにも、しっかり対策してあげましょう。
出典/「ねこのきもち」16年8月号『真夏の夏バテ&熱中症事件ファイル』(監修:ノヤ動物病院院長 野矢雅彦先生)
   「ねこのきもち」16年7月号『夏バテが引き起こす病気から愛猫を守ろう』(監修:王子ペットクリニック院長 重本仁先生)
文/tu-ca
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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