愛猫を散歩させたり、室内外の出入りを許している飼い主さんもいますが、『ねこのきもち』では完全室内飼いを推奨しています。
なぜ外に出さないほうがいいのか、その理由を3つご紹介します。
①道路に飛び出して「交通事故」に遭う恐れが
日本には車が激しく行き交う道路も多く、猫を外に出すと、そうした道路に飛び出し、交通事故に遭う恐れがあります。骨折したり、打ちどころによっては脳挫傷、横隔膜ヘルニア、気胸などを患うことも。最悪、命の危険にさらされることもあります。
②ノラ猫との接触で「ウイルス感染」をすることが
猫を外に出すと、ノラ猫とのケンカなどによる噛み傷や引っかき傷から猫エイズや猫カゼに感染することも。以下、ノラ猫との接触で感染しうる病気です。
「猫カリシウイルス感染症」
この病気は、一般に「猫カゼ」と呼ばれ、感染猫の唾液や鼻水などに触れることで感染します。ウイルスの感染力が強いため、感染猫が網戸越しにくしゃみをすると唾液や鼻水が飛散し、それをなめただけでもうつります。くしゃみ・鼻水、目ヤニ・涙、発熱などのカゼ症状のほかに、口内炎や舌炎、肺炎になるケースも。カリシウイルスも、一度感染すると猫の体内にずっと潜んでいるため、再発率が高いといわれています。
「猫エイズウイルス感染症」
猫エイズウイルスは、体の免疫機能を破壊するもの。感染猫の唾液から感染しますが、猫免疫不全ウイルスの感染力は弱いため、多くは激しいケンカの噛み傷によるものです。また、交尾時に感染するケースも。感染すると、発熱やリンパ腺が腫れることがありますが、症状がほとんど出ない猫も。その後、1年~10年間以上、感染前と変わらず、元気に過ごす猫が多いでしょう。発症すると、口内炎や鼻炎などを起こし、嘔吐や下痢を繰り返します。こうした症状が数カ月続き、最後はがんになって命を落とすケースもあります。
③「不必要な繁殖」が起きてしまうことが
不妊手術をしていないと、ノラ猫との交尾で子猫が産まれてしまうことも。結果、飼い主のいないノラ猫が増えることにもつながっていきます。現在、日本では飼い主のいない猫が多く殺処分されています。猫を外に出さないことは、罪のない命が奪われないようにすることにもなるのです。
こうした理由から『ねこのきもち』では室内飼いを推奨しています。
完全室内飼いをしていても、一度でも外で暮らしたことがある猫や去勢・避妊手術を受けていない猫などは外に出たがって脱走してしまうことも。
愛猫やそのほかの猫たちの命を守るためにも、完全室内飼いはもちろん、脱走などにも気を付けましょう。
参考/ねこのきもち18年9月号「アルファベット感染症」、13年6月号「もう脱走させません!」
文/Carrie-the-cat
※写真は「いぬ・ねこのきもちアプリ」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。