猫と暮らす
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室内飼いの猫だから安心…とは限らない!家で起こる4つの事故
猫を家の中で飼っていれば安心……そう考える人もいるかもしれません。しかし、室内であってもあらゆる危険が潜んでいるのです。
室内飼いの猫がとくに注意したい4つの事故について、ねこのきもち獣医師相談室の先生が解説します。
室内飼いの猫が注意したい事故1:留守中の怪我

室内飼いの猫で多い怪我は、飼い主さんが見ていないとき、すなわち留守中に起こることが多いです。
よくある事例としては……
などが多いでしょう。
高層マンションで猫を飼っている場合は要注意!
最も危ないのは、高層マンションなどに住んでいる猫です。窓が少し開いていて、その隙間から飛び降りてうまく着地できずに落下し、気胸や出血、骨折などの重篤な状態になってしまうこともあります。
猫が怪我をしたときの飼い主さんの対応は

軽く足を挟んだりしただけであれば、猫に無理はさせず、行動に制限をかけて安静に。しばらく様子を見ましょう。
元気も食欲もあって、数日で落ち着くようであれば問題ありませんが、痛みが続き跛行が残ったり、様子がおかしいようであれば動物病院につれて行きましょう。
重症例の場合はすぐに病院に連れて行く必要がありますが、猫が痛がり、興奮して暴れる場合もあります。
その際は、大きめのタオルや毛布などで猫をそっと包み、箱型の入れ物などに猫を入れて病院へつれて行ってあげてください。
室内飼いの猫が注意したい事故2:誤飲・誤食

誤飲や誤食もよく起こる事故といえます。とくにお留守番中の誤飲・誤食には注意が必要です。
たとえば、キッチンに侵入した際に、そこに置いてあるものを誤って食べてしまうことも。また、部屋の中に観葉植物を置いている場合は、誤食の危険性もあります。
猫の誤飲・誤食を防ぐために
誤飲・誤食を防ぐには……
などの対応をするのがいいでしょう。
室内飼いの猫が注意したい事故3:脱走

飼い猫でも、家から脱走したがる猫はいます。脱走の理由としては、以下の3つが考えられるでしょう。
①性衝動によるもの(とくに男性ホルモンによる)
とくに性成熟したオス猫は、メス猫を探すために外に出て歩き回ります。これは猫の本能によるものなので、対策をしなければ止めることはできません。
性衝動による脱走を防止するには、去勢手術(メスであれば不妊手術)を考慮しましょう。
②もともと外で長く生活をしていた猫

外で長く暮らしていた猫は、外にも自分の縄張りがあると認識しているので、縄張りを確認するために外に出たがる傾向があります。
また、自由に外に出ていた環境を恋しく思うこともあるので、脱走することがあるのです。
③アクシデント
アクシデントが引き金となり、脱走してしまうこともあります。たとえば……
などが原因となり逃げてしまうことも。
猫の脱走を防止するためには

脱走防止の柵などを設置
猫の脱走を防ぐには、物理的に脱走を防止するのが効果的です。たとえば……
などをしてみてください。
猫が飽きない環境づくり

家の中で猫が飽きないような工夫をすることも、脱走対策になります。
たとえば……
などをするといいですね。
飼い主さんのちょっとした心がけ

ほかにも……
など、人間側も猫の脱走に注意を払うようにしましょう。
室内飼いの猫が注意したい事故4:熱中症

とくに夏の暑い時期は、締め切った部屋での熱中症などにも注意が必要になります。
猫の熱中症を予防するには
熱中症予防にはエアコンを利用して室温管理をしっかりと行い、水も十分に飲めるようにしておきましょう。とくにお留守番をさせるときは注意したいですね。
猫が快適に感じる温度は、一般的に27℃前後だといわれています。エアコンのない部屋にはひんやりグッズを置いてあげるなど、工夫をしてあげましょう。
また、エアコンで部屋を涼しくした場合、猫が寒いと思ったときに暖まれる毛布などのアイテムを用意してあげてください。
エアコンのついている部屋とついていない部屋を猫が行き来できるようにして、心地いい場所を自由に動けるようにすることも大切です。
その際は、前述のように誤飲や誤食、脱走を予防する柵の設置などの配慮も必要ですね。
熱中症対策についてのくわしい解説は、下記の記事も参考にしてみてくださいね!

室内で飼っているから安心! と思わず、室内だからこそ注意したい事故もあると飼い主さんは知っておいてほしいです。
そして、事故を防げるように日頃から対策をするようにしましょう!
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
取材・文/sorami
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