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愛猫が「現代アート」に!? 猫飼いさんをときめかせる「CAT ART」の人気の秘密に迫る

愛猫2匹のパターンアートを思いついたことが始まり
「私は東京藝術大学のデザイン科出身で元々絵心があり、家に画材もある状態でしたが、しばらく絵は描いていませんでした。
でも、家を引っ越してからずっと『壁が寂しいから何か飾りたい』と思っていても、好きなアート作品が見つからず、部屋ががらんとしていたのが気になっていて。
真っ白な壁を見ていたある日、突然愛猫2匹のパターンアートを思いつき、本当に思い立って描いたのが最初です」
「そうですね。描いた愛猫の絵を愛猫と共にInstagramでシェアしたところ、コメントが殺到したため、うちだけでなくいろんな猫さんを描いてみようと思うに至りました」
飼い主さんにだけ見せる愛猫の表情や動きのクセをアートに落とし込む
「猫さんの個性はさまざまなので、飼い主さんから事前にエピソードをお聞きしています。飼い主さんが作品を見て、『かわいいところ見つけてくれた!』と思っていただけるポイントを見つけるのが楽しい作業です」
「作品の進め方は…
- 最初に、猫さんのあるだけのお写真を送っていただきます。
- 猫さんとの出会いや、性格、飼い主さんとどういう風に暮らしているかをお聞きします。
「たとえば、『背中をさすって』といつも背中を見せてくるというエピソードから、いつも飼い主さんが見ている背中の模様をパターン化したり、兄弟でそっくりなんだけと少しだけ模様の違う顔つきだったら、2ついっぺんに進めながら顔の模様の違いを描き、2枚並べて飾っていただけるように描いたりします」
「できるだけ猫さんのチャームポイントを引き出すことです。猫を飼っていると、飼い主さんにだけ見せる猫の表情や動きのクセっていうのがあって、それをアートにしたいと思って描いてます。
『ああ、そう! ここがかわいいと思ってるところなの、うちの猫を分かってくれている!』と思ってもらえたら本望です」
「そうですね。突然亡くなってしまった猫さんのご依頼をいただいたときは、甘えん坊だったとおっしゃっていたので、いつも撫でていたであろうお腹の柄を描きました。
すると、飼い主さんから『このポテっぷりがとてもぽさが出てる』といっていただけたのも嬉しかったです。
これしかない!という特徴的な模様の猫さんなら一発で描けることが多いですが、飼い主さんに本当に愛着を持っていただきたいので、何枚も描いて選んでいただくこともあります」
パッと見はパターンアート。でも実は、愛する猫を描いたものであるという裏ストーリーが
「まさに、CAT ARTはその二面性が肝だと思っています。私自身がそうであったように、日本人は絵を飾る文化がまだまだ薄く、飾りたい願望はあるものの何を買ったらよいかわからないといった方が多いのではないかと思います」
「私もおしゃれといわれるアートを買ってみたものの、長くは愛着が持てずに、飽きたらメルカリ行き…なんてことを繰り返していました。
そのため、CAT ARTは愛着の持てるアートをテーマにしています。パッと見はパターンアートに見えて、実は愛する猫を描いたものであるという“裏ストーリー”が、猫好き&インテリア好きさんに刺さっています。
ペットのアートとなると、普通は似顔絵的なファンシーなものが多い中、お洒落なインテリアに馴染むパターン化することで、どなたでも受け入れやすいアートになっているかなと思います」
今後は、愛猫唯一の模様をパターン化したグッズなども展開予定
「今後もコツコツと愛のあるCAT ARTを描いていき、来年は個展もやりたいです。個展会場ではお写真を見せていただいて、その場で描いたり、もっと大きなサイズで描いたりもしてみたい!
あとは、パターン化したものをアートだけでなく、たとえばスマホケースや、モビールにしたり、カップやTシャツに展開したり。
愛猫唯一の模様をいろんな形で楽しんでいただけたら楽しいなぁと、日々妄想しています」
@cat_art_ryokoさんによれば、日本のマンションに合わせて小さなF7のキャンバスサイズで描いていることも、CAT ARTのこだわりなのだとか。ピンひとつで壁に飾れるのも、お手軽で嬉しいですよね。
最愛の愛猫の柄をパターン化したCAT ART。ぜひ、チェックしてみてください!
取材・文/凛香
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