猫が好き
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保護した警戒心の強い野良猫が心を開くまで “3年かけて築いた絆”に胸があたたかくなる
2025年9月1日、飼い主さんはサビちゃんの写真とともに、こんな思いを投稿しました。
「あなたの本当の誕生日も年齢も知らない。どこから来たのかもわからない。でも、ここに来てくれて今ここにいる——その日が最初の記念日。6才の誕生日おめでとう」
警戒心の強い野良猫だったサビちゃん 約1年かけて保護に成功
しかし、その日を境に子猫たちは姿を消してしまいました。それでも諦めずに見守り続けたところ、約1カ月後、母猫と思われるサビ猫が姿を現しました。それが、サビちゃんでした。
「サビはとても用心深く、姿だけ見せては去る日々。それでも諦めず見守り続け、姿を確認してから1年3カ月後の2022年12月1日に、ようやく玄関に入ってくれて保護に成功しました。
とても長い道のりで、保護できたときは本当にホッとしました」
“生粋の野良猫”だったサビちゃん “家猫”3年目の今は、家族に甘えられるように
人と接してこなかったと思われる“生粋の野良猫”だったサビちゃん。お迎え当時は夜に大きな声で鳴いたり、床に体をこすり付けたりするなど、落ち着かない様子が続いていたといいます。
「警戒心が強くて臆病なのは相変わらずですが、甘えん坊で優しいコなんです。今ではナデナデが大好きになり、お返しに“鼻チュー”をしてくれたり、顔や髪をなめてくれたりします。
家族が忙しいときは遊びたくても我慢したりと、健気な一面も。遊んでいるときに間違えて人を引っ掻いてしまうと、すぐにやめて『悪気はなかったんだよ』というように目を閉じるんです」
かつては、声をかけるだけで逃げていた日々もあったといいます。それでも少しずつ距離が縮まり、今では名前を呼ぶとしっぽを振り、ゴロゴロと喉を鳴らすようになり——。
人との暮らしのひとつひとつに時間をかけながら、サビちゃんは少しずつ“家族の一員”になっていったのです。
「外での過酷な暮らしもすべて忘れてしまうくらいに、今を幸せに生きてほしい」
サビちゃんとの出会いを振り返り、飼い主さんは「外での過酷な暮らしもすべて忘れてしまうくらいに、今を幸せに生きてほしい」と思いを語っていました。
「サビは外で暮らした3〜4年の間、大雪の中でもひとりで生き抜いて、何度か子猫も育て上げていたのでしょう。
サビの子猫たちのことは、今となってはもう知ることはできません。子猫たちに何もできなかったことはとても悔やまれますが、そのことも含めて、せめてサビのことは安心して暮らせるように守っていこうと思います。
サビがいつかその命を終えるときには、『ここに来てよかったなぁ』と感じてほしい。それが、私たち家族の一番の願いです。そう感じてほしいから、これからも精一杯愛し続けます」
取材・文/雨宮カイ
※この記事は投稿者さまに取材し、了承の上制作したものです。2025年11月時点の情報であり、現在と異なる場合があります。
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