動きのある表情を撮るには
猫ならではの動きや行動は、見ているだけでなく、ぜひ写真におさめたいものですよね。しかし猫に限らず、動く被写体を撮るのはプロのカメラマンであっても難しいことです。猫の動きを写真におさめるためには、下記の3つのコツを意識しながら、できるだけたくさんシャッターを切ることが大切です。
コツ① 猫と一緒におもちゃで遊んでもらう
猫がジャンプしている瞬間を撮るコツは、身近な人に猫じゃらしなどのおもちゃで猫と遊んでもらうこと。撮影者だけで挑むよりも効率的ですよ。なお床が滑ると猫もジャンプをためらってしまいますので、マットを敷いた状態でおもちゃを高く上げたり、大きく横に振ったりしてもらいましょう。猫がおもちゃにつられてジャンプをした瞬間がチャンスです。
コツ② 予測できる動きには先回りで
ジャンプなどの突発的な動きに比べて、猫のあくびやのび、毛づくろいなどは比較的撮りやすいといわれています。いつどんなタイミングで動作が始まるのかが予測しやすく動きもゆるやかですので、先回りしてカメラを構えてみるのも一つの手です。
コツ③ 連写機能を狙うのもアリ
猫の素早い動きに対応するためには、連写機能があるカメラを使って1回で複数枚撮影するのがおすすめ。さらに、記録画素数を一番低い設定にしてシャッター速度を速めます。すると撮りたいその一瞬を逃しにくくなるので、試してみてください。
舌ペロリ顔を撮影するためのコツ
食後に猫がペロリと舌をだす姿がたまらなく好き!という飼い主さんもいるのではないでしょうか。しかし猫が舌をだすのはほんの一瞬。決定的瞬間を撮影するためには、仕込みとスタンバイが欠かせません。
コツ① 同じ目線まで猫を誘導
猫の顔の高さでカメラを構えておくと、ベストショットを逃しにくくなります。表情を撮るためには、撮影者と目線が合うよう猫をソファーの上などに上がらせるのがポイント。用意しておいたフードで他の人に誘導してもらうのがよいでしょう。その間撮影者はいつでもシャッターが切れるようにスタンバイします。
コツ② 猫の口周りにフードを付ける
水分を含んでくっつきやすくなったウェットフードを、猫の口周りに付けるのも舌ペロリ顔を撮影するには効果的です。猫は美味しそうなニオイにつられてすぐに舌をだそうとしますので、その一瞬を見逃さずシャッターを押してください。猫の口周りにフードを付ける協力者がいると成功しやすくなりますよ。
コツ③ 目が光ってしまうときにはISO感度を利用
暗い場所でフラッシュをたいてしまうと、猫の目に光が入りキラリと光ってしまいます。それを避けるためにも極力フラッシュは使わず、カメラのISO感度を上げて対応するのがおすすめです。カメラの設定のなかにあるISO感度という項目を選んだら、数値を800~1600の間にセットします。すると比較的明るく写るようになり、鮮明な印象の一枚に。
厳選!ほっこり&かわいいベストショット
ここではスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」に投稿された写真のなかから厳選した、猫のほっこりベストショットをご紹介します。ぜひ撮影するときの参考にしてみてくださいね。
メスのスコティッシュフォールドの猫ちゃん。お顔の表情まではっきりと分かるダイナミックなのび~ポーズを披露してくれています。見ているほうも気持ちよくなってしまいそうな写真ですね。決定的な瞬間がしっかりと切り取られています。
オスのキジトラ(MIX)による大あくびの瞬間をおさめた一枚。眺めているだけで元気がでてきそうですね。背景をぼかして猫に焦点を合わせて撮影しているので、より印象的で臨場感のある写真に仕上がっています。
長い舌でひげについたご飯をぺろりとなめているのは、スマートな顔つきのオス猫ちゃん。「美味しかったあ、おかわりちょうだい」なんて声が聞こえてきそうな、愛嬌たっぷりのベストショットです。目線を下げて撮影していることで、猫の表情がくっきりと見えます。
猫がカメラに恐怖を感じてしまうとベストショットをおさめることは難しくなります。カメラに対する恐怖心を抱かないよう、猫じゃらしやおもちゃなどで遊びながらカメラを向けるのがよいでしょう。また飼い主さん自身が撮影タイムを楽しんでいることで、猫にもその気持ちが伝わりやすくなります。
突然のシャッターチャンスにも慌てないで済むよう、日頃の準備もしっかりと行ってくださいね。
参考/「子ねこのきもち ねこのきもち特別編集」『子猫をもっとカワイく撮るコツ~とっておきの写真術をプロカメラマンが伝授!~』(監修:プロカメラマン 佐藤正之さん )
文/子狸ぼん
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。