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可愛いからつい…はNG! 猫に尽くしすぎることの悪影響とは
可愛い愛猫のためには、いろいろと尽くしてあげたいと思うのが飼い主さんの気持ちかもしれません。しかし、あまりに尽くしすぎてしまうと、猫にとって悪影響になることもあるのだとか。今回、ねこのきもち獣医師相談室の先生が解説します。
飼い主さんが猫に尽くしすぎることのデメリットは?

飼い主さんが母猫のように可愛がり、狩りの本能を満たすために遊んであげて手厚くお世話をしてあげるなどして育った猫たちは、室内犬と同じように「分離不安症」の状態になってしまうことがあります。
完全室内飼いが当たり前になり、猫と飼い主さんとの関わり方も変わってきたことにより、分離不安になりやすい猫が増えていると考えられます。
分離不安とは?

分離不安とは、飼い主さんがいないことで気持ちが不安定になり、それによって猫が問題行動を起こすことです。主な症状としては、下記のようなものが見られます。
分離不安になりやすい猫の特徴は?

分離不安を起こしやすい猫には、いくつか傾向があります。たとえば……
など、飼い主さんに日頃から手厚いお世話を受けていたり、1匹だけでいる機会が少ないコたち。
このほかにも……
など、何か怖い体験をしてしまった猫や、病気などの影響で不安になってしまうコたちも、分離不安になる傾向があります。
分離不安の猫の改善策は?

分離不安の傾向がある猫は、飼い主さんは改善策として次のようなことを意識してみてください。
①家でべったりしすぎない
分離不安の改善策としては、まず家での過ごし方を見直す必要があります。愛猫の可愛さのあまり家で飼い主さんがべったりしすぎていると、在宅時と不在時の違いが強調されるために、より不安が増すことに。
②留守番のときに落ち着ける環境をつくってあげる

猫が1匹で留守番するときにも、落ち着く場所をつくってあげることも大切です。猫は環境の変化にストレスを感じやすいので、なるべくストレスに感じてしまうことは避けてあげましょう。
お利口にお留守番ができたらご褒美をあげよう
留守に慣らすときは、長時間の留守番は逆効果になってしまいます。まずは数分程度の耐えられる留守番から、次第に数時間の留守番を…というように、猫が耐えられる時間を延ばしていきます。
留守番ができたら、フードやおやつといったごほうびを与えることにより、「留守番=良いことが起こる」という条件付けをしていきましょう。
留守番時の寂しさを紛らわす方法も
留守番のときの寂しさを紛らわせるために、音楽やラジオ、テレビをつけっぱなしにすることが有効な場合もあり、それで気を紛らわすことができる猫もいます。
ただし、一般的に飼い主さんの判断で行動療法をすることは、場合によっては病状を悪化させることにもつながります。ぜひ行動診療医のアドバイスを受けるようにしましょう。
猫と暮らすうえでの「適度な距離感」とは?

猫と飼い主さんが一緒に暮らすときの「適度な距離感」を考えた場合、1匹でいても大丈夫な状態にすることと、家での過ごし方を見直す必要があります。
上記で解説した分離不安の猫の改善策と同じようになりますが、可愛いからといって家でべったりしすぎていると、在宅時と不在時の違いが強調されるため、猫の不安が余計に増してしまうことがあります。ふだんから愛猫との距離を意識して、離れる時間を持つことが大切だといえるでしょう。
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
※写真は「いぬ・ねこのきもちアプリ」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/sorami
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