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FIVとFeLVの違いを教えてください。

FIVとFeLVの違いを教えてください。

FIVは猫エイズウイルスのことです。FIVに感染すると猫免疫不全症候群、いわゆる猫エイズを引き起こします。感染している猫とのケンカや交尾の際、体液を介して感染したり、母猫が感染していた場合は胎盤や産道を介して感染します。エイズウイルスの感染力は弱く、空気感染などはおこりません。FIVは感染すると最初に急性期といって風邪症状を引きおこし、その後無症状キャリアー期に入ります。この間は他の猫への感染源にはなりますが、表立った症状は出ません。期間は5年前後ですが、猫によっては10年以上続く猫もいます。その後、エイズ発症期へうつります。免疫力が低下するため、口内炎や風邪症状、下痢などの症状が見られます。また、怪我をした場合は治りにくいです。

FeLVは猫白血病ウイルスのことをいい、これに感染することにより猫白血病を引き起こします。感染経路はFIVと同様、ケンカによるものや母子感染ですが、異なる点は感染猫との身体の舐めあいや同じ食器を使うことによっても感染してしまうことです。生まれたての猫が感染するとほとんどが発症して死にいたります。しかし、白血病を発症するのは、一度感染した後に身体がウイルスを排出できず、ウイルスを体内に持ち続けてしまう持続感染という状況になった場合です。この持続感染になる確率は離乳期の猫だと50パーセント、1歳以上の猫だと10パーセントと低くなります。持続感染を起こした場合はリンパ腫や貧血などの症状を呈し3〜4年以内に発症し命を落とします。

このように、◎FIVは感染したからといってすぐに発症する可能性が低い、◎FeLVは感染したからといって必ずしも体内にウイルスが残ってしまうとはいえない、ただし持続感染が起こってしまった場合は寿命が限られてしまう、という違いがあります。両方とも、ワクチン接種により予防が可能です。外に行く猫など感染猫と接触する可能性のある猫は、ワクチン接種をして予防しましょう。
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監修/ねこのきもち相談室 担当獣医師
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