猫と暮らす
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汚いのになんで!? 猫が「猫トイレ」で寝てしまう心配な理由は…
「愛猫がいない!」と思って探してみると、なぜか猫トイレで寝ていた……ということはないでしょうか?
トイレは汚いのになんで!? と思ってしまいますが、猫がトイレで寝てしまうのにはいろいろな原因が考えられるようです。ねこのきもち獣医師相談室の先生に聞いてみました!
猫がトイレで寝てしまう心理

ーー猫が自分のトイレで寝てしまう光景を見たことのある飼い主さんがいるようなのですが、なぜトイレで寝てしまうのでしょうか?
ねこのきもち獣医師相談室の獣医師(以下、獣医師):
「猫はもともと丸くなって眠れる狭い場所を好む傾向があります。そのため、自分の周りが囲まれており、かつニオイもついている安心できる場所であるトイレで寝ることがあるんです」
ーー飼い主さんからすれば、「トイレは汚いから寝ないで!」というのが本音でしょうかね……。
獣医師:
「基本的には猫はキレイ好きな動物ですが、たとえば……
- いつもの寝床が使えない
- 休憩場所が落ち着かない状態になっている
などといった環境の変化や、猫にとって何かしらのストレス・不安を抱えているような状態にある場合、猫がトイレで寝てしまうような原因になるでしょう」
ーートイレで寝るのはストレスや不安のサインのこともあるのですね……心配です。
獣医師:
「そうですね。環境の変化や不安であるという気持ちが、トイレで寝るという行動に表れている可能性があります。もちろん、トイレトレーニングができていない猫の場合は、トイレであるという認識ができていないため、トイレで寝てしまうこともあるでしょう」
猫がトイレで寝るのは病気の可能性も!?

ーー場合によっては、猫がトイレで寝てしまうのは、何かしらの病気である可能性もあるのでしょうか?
獣医師:
「トイレで寝ることが病気である、というわけではありません。しかし、膀胱炎などで頻尿などの症状があると、排尿しようと思っても少量しか尿がでないため、トイレに長時間留まることがあるでしょう。
また、たとえば認知症などでトイレを認識することが難しい状態の猫であれば、トイレで寝てしまうこともあるかもしれません」
ーートイレで寝ている猫を見て病気かどうかを見抜くのは、飼い主さんには難しいかも……。
獣医師:
「大切なのは、トイレで寝ることに着目するだけではなく、尿量や排尿の様子、ものをきちんと認識できているかなどのその他の行動・症状にも意識を向けてあげることですね」
猫がトイレで寝てしまう場合に、飼い主さんができる対策

ーー猫がトイレで寝てしまうとき、飼い主さんはなにか対策などできますか?
獣医師:
「猫は本来キレイ好きな動物ですが、新しく家に来たばかりの子猫など、まだ環境に慣れていない猫はトイレで寝ることも見られます。
また、幼い頃にトイレの上で寝るしかないような不潔な環境での生活が習慣化しているような場合には、トイレで寝ないように改善することが困難なこともあります」
ーー最初の頃の生活環境が大切なのですね。
獣医師:
「飼い主さんがトイレで猫を寝かせないようにする工夫として、以下のことを確認して見直してみてください。
- トイレトレーニングがきちんとできていたかの確認をする
- 猫が不安に思うような状況や、部屋の模様替え、引っ越しなどの環境の変化がないか
思い当たることがあれば改善し、猫が快適に安心して休めるような場所を用意してあげることが必要でしょう」
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
※写真はアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」にご投稿いただいたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/sorami
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