猫の食べ方に関するさまざまな困りごとは、食事の与え方などを少し工夫することで解決する場合があります。今回は、猫の飼い主さんが「やってよかったと実感した食事の工夫」について、獣医師の小林清佳先生の解説とともにご紹介します。
食が細い猫には「食器を替えたら」よかった!
「迎えたばかりのころ、かなり食が細かった愛猫。フードを替えたり、おやつをのせたり工夫しましたが効果はなく、とても心配でした。あるとき、食器を高さがあるものに替えてみると、急によく食べるようになりビックリ! 愛猫には、この高さが食べやすかったようです」(広島県 A.Tさん)
小林先生から「飲みこむ際の負担が少ないのがよいのかも」
高さがある食器はフードを飲みこむ際にのどに負担がかかりにくいため、それがよかったのかもしれませんね。高さがある食器を好む猫は意外に多く、たとえば、高齢猫では頭を低く下げた姿勢だと前足の踏ん張りがきかなくなることがあり、そのような場合も高さのある食器が食べやすいよう。
ただし、猫によって高さの好みは異なるので、愛猫の好みに合わせて選ぶことが大切です。
お気に入りのフード以外食べない猫には「場所を変えたら」よかった!
「もともと愛猫は、お気に入りのフード以外は食べないコでした。いつもリビングの一角に食事を用意していたのですが、あるときから、愛猫がよく寝ている寝室の一角にも用意してみたところ、なぜか別のフードも食べるように!場所を変えると食べるというのは発見でした」(茨城県 H.Hさん)
小林先生から「場所を変えてみるのはよい方法」
いつもと違うところにフードがあり気分転換になったか、起きたときに近くにあったから食べる気になったのかもしれません。もしくは、ふだんフードを食べている場所が気に入っていない(落ち着かない)可能性も。食の細い猫の場合は、場所を変えてみるのも一案です。
鼻づまりがひどくて食事に見向きもしない猫には「温めたら」よかった!
「最近保護した愛猫は、猫カゼの後遺症から鼻づまりがあり、いつもフガフガと音をたてています。鼻づまりがひどいと食事を出しても見向きもしないことが多いのですが、ウエットフードを温めて出すと、ほぼ確実に食べてくれます。香りが立つので食欲が出るようです」(大阪府 F.Mさん)
小林先生から「鼻づまりのある猫にはとくに効果的」
香りに刺激されて食欲が出るコも多いので、鼻づまりのあるコにフードを温めて出してあげるのは、とてもよい工夫だと思います。これも猫によって好みがわかれるところではありますが、食べないコには試す価値ありです!
食器に入れてもなかなか食べてくれない猫には「フード粒を床にまいたら」よかった!
「愛猫はドライフードを食器に入れて出してもなかなか食べてくれないので、床に数粒ばらまいてきっかけをつくります。前足で粒を触って遊びながら食べ始めたタイミングで、食器を顔の前に差し出すと食べてくれます。ウエットフードは難なく食べてくれるのですが……」(Tさん)
小林先生から「ドライとウエットを組み合わせて与えるのも手」
まだ子猫なので、粒をおもちゃにして遊ぶことをきっかけに食べてくれているのですね。ウエットフードを難なく食べるなら、ウエットの総合栄養食をメインにしたり、ドライとウエットを混ぜたりすることを試してみるのもいいかもしれません。
同居猫につられて食べなくなる猫には「置き方を変えたら」よかった!
「子猫のころからずっと3匹の食器を横に並べて置いていたのですが、最近は1匹が離脱するとほかのコもつられて離脱したり、隣が気になって食べなくなったりすることも。そこで、食器を並べずバラバラに置いてみたところ、周囲を気にせず集中して食べるようになりました」(TKGさん)
小林先生から「少しずらすだけでも気が散らなくなる効果あり」
複数飼いの場合、食器を横に並べると、仲がよい猫同士でもお互いを気にしたり、気が散ったりしてしまいがち。少し位置をずらすだけでも、自分のフードに集中できるようになるので、とてもよい工夫だと思います。
食べ方に関する困りごとは、愛猫の体質や好みに合った工夫を見つけることが大切。ぜひ今回ご紹介した内容を参考に、愛猫にぴったり合う食事の工夫を見つけてみてくださいね。
お話を伺った先生/小林清佳先生(モノカどうぶつ病院院長)
参考/「ねこのきもち」2026年4月号『こうして愛猫の困りごとが解決しました。やったらよかった!食事の工夫』
文/宮下早希
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。