猫同士で鼻を寄せ合いチュッ、飼い主さんにもチュッ。この鼻と鼻でキスをするかのようなしぐさが「鼻チュー」と呼ばれています。猫好きには、たまらないしぐさですね!
今回は、この「鼻チュー」についての疑問を獣医師の先生にいろいろと聞いてみました。
鼻チューをする理由は?
鼻チューは、猫が鼻を寄せ合ってお互いのにおいを確認する「あいさつ」になるそうです。猫の顔の周りには、においを分泌する部分が多くあります。猫同士でする鼻チューは、相手のにおいで情報を確認し、コミュニケーションを取るためなのです。また、あいさつだけではなく、飼い主さんと鼻チューをすることで何かを要求している猫も。
人との鼻チューもあいさつ?
鼻チュー(あいさつ)というコミュニケーションは、気を許した者同士でしか行わないそうです。飼い主さんに近づき鼻チューをするということは、信頼を表現しているといえるでしょう。また、猫は鼻チューをすることで飼い主さんのにおいを嗅ぎ、安心することもできます。
どの猫でも鼻チューをするの?
猫種によって違いがあるの?
猫種などの違いによって、鼻チューをするしないに差はあるのでしょうか。鼻チューをする・しないには個体差があるようです。猫種などに関係はなく、どうやら甘えん坊な性格で飼い主さんとの信頼関係ができている猫が、鼻チューをしやすいといえるようです。
鼻チューをされないと信頼関係ができていないの?
そんなことはありません。猫があまり鼻チューをしてくれない場合でも大丈夫です! なかには、顔を近づけられることを嫌がる猫もいますので、鼻チューをしないからコミュニケーションが足りていないというわけではないようです。
指や細い棒などで鼻をツンとすることでも、猫とあいさつを交わしているといえるそうなので、鼻チューの代わりに鼻ツンをしてみてはいかがでしょう。猫との信頼関係を築く方法は、鼻チューに限ったものではありません。
猫と鼻チューしてみたい!
そうはいっても、猫とかわいい鼻チューをしてみたいと思われる方は多いのではないでしょうか。そんなときは、猫が何かを要求している場面で、その要求にこたえてあげるのもいいようです。例えば「ごはんが欲しい」「なでて欲しい」「おやつ欲しい」など。そうすることで、猫は飼い主さんへの信頼を深め、鼻チューをしやすくなるかも。
かわいい鼻チューだけど気をつけたい
とってもかわいらしい鼻チューですが、気をつけたいこともあります。感染症などの面から考えると、鼻チューは注意が必要ともいえますので、衛生面には十分に配慮しましょう。
鼻チューは、あいさつだけでなく信頼を表したり、コミュニケーションだったり、さまざまな意味があるようです。しかし、鼻チューをするのには個体差があり、猫との信頼関係が足りないから鼻チューをしないわけではないようです。鼻チューが苦手な猫には、無理をせずに鼻ツンであいさつをしてみてはいかがでしょう。
衛生面での配慮は必要ですが、猫との鼻チューができるとうれしいですね♪
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
※写真は「いぬ・ねこのきもちアプリ」で投稿されたものです。
取材・文/gyo