人の生活環境には、猫にとっての危険であふれています。愛猫を思わぬ事故から守るためには、飼い主さんの心がけが大切です。今回は、家の中にあるリスクを6つ取り上げ、リスク回避の方法などにいて、獣医師の小林清佳先生に教えていただきました。
リスク1:絡まる
猫がひもなどにじゃれているうちに首に絡まると、窒息死に至ることも。猫の爪は引っかかりやすい形のため、カーテンなどに爪が引っかかり、宙吊りになって足を脱臼・骨折するケースもあります。ブラインドや電灯のひも、ビニール袋などに気をつけてください。
どう対策する?
・ひもをぶら下げておかない
・猫の爪をこまめに切る
・首や体に絡まりやすいものは、猫が届かない場所へ
リスク2:挟まる
窓やドアを閉めるとき、すき間を通り抜けようとする猫を挟まないよう要注意。打撲や骨折といった外傷のほか、挟まれた部位やその周辺の神経に影響が出るおそれもあります。戸棚や冷蔵庫の扉にも注意しましょう。
どう対策する?
・ドアストッパーを活用する
・扉や窓は猫がそばにいないか確認してから閉める
リスク3:踏まれる
冬は布団やこたつが欠かせませんが、猫が中にいるのに気付かず踏んでしまわないよう注意しましょう。愛猫が足元にまとわりついてくるときも、踏まないよう気を付けてくださいね。
どう対策する?
・布団の上を歩かない
・こたつに入るときは中を確認する
・猫にかまってあげられないときは、猫を別部屋かケージの中へ
リスク4:落下
ベランダや窓からの飛び出しにはとくに注意。高所が好きな猫が気持ちよく過ごせるよう、室内の落下対策も万全にしましょう。
どう対策する?
・猫をベランダに出さない
・窓を開けっぱなしにしない
・高い場所の手前や下にマットを敷く
・吹き抜けの手すりなどリスクが高い場所には、落下防止用の板などを設ける
・高い場所に猫ベッドを置かない
リスク5:溺れる
なかにはお風呂場が好きな猫もいます。思いがけず湯量が多い浴槽などに落ちると、自分ではなかなか脱出できません。もがいて大量の水を飲んでしまうと命にかかわることも。
どう対策する?
・浴槽の扉を閉めて猫に入らせない
・浴槽や洗濯機のフタはきっちり閉めておく
リスク6:切る
猫が走り回ったり飛び降りたりしたとき、切れやすいものが放置されていると足を切ってしまうことも。爪切りなどの刃物を使ったお手入れでも、猫を傷つけないよう注意が必要です。
どう対策する?
・空き缶や割れ物は猫が届かない場所へ
・刃物を使うお手入れはとくに慎重に行う
私たちが思っている以上に、家の中には危険なものがたくさんあります。猫にとって何が危険かを知り、愛猫を事故から守ってあげましょう。
お話を伺った先生/小林清佳先生(モノカどうぶつ病院院長)
参考/「ねこのきもち」2024年12月号『事故を防ぐために注意したいことがパパッとわかる! 猫との暮らし10大リスク早見チェックシート』
文/柏田ゆき
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。