そのときの気分や状況などによって、さまざまな甘え方をすることがある猫。今回は、「ぐいぐいアピールするタイプ」と「さりげなく寄り添うタイプ」の猫の甘え方について取り上げ、それぞれの甘え方に対するベストな応え方を、 愛玩動物看護師の小野寺温先生に教えていただきました。
ぐいぐい積極的にアピールするタイプの猫の甘え方
ぐいぐいアピールするタイプは、猫自ら積極的に行動して、「ねぇ~~」とおねだりをする甘え方。あの手この手で試してくることもあります。
高めの声で鳴く
子猫は母猫にお世話を求めるとき、高い声で鳴いてアピールします。飼い猫が成猫になっても高い声で鳴くのはその名残。飼い主さんを母猫に見立てて子猫のような気分で、なでてほしい、おやつがほしいなど、何かをしてほしいと甘えてアピールしているのです。
応え方:困るかどうかで真逆の反応をして
飼い主さんが「困らないし、むしろうれしい」と思うなら、猫のほうを見て声をかけ、なでられるのが好きなコならなでてあげると、猫はその行動をよくするようになるはずです。
逆に「困る」なら、猫のほうを見ない、声をかけないなど無反応を徹底すると、猫はその行動をしなくなります。飼い主さんが部屋を出るか、猫を部屋から出すのもいいでしょう。
手や髪をなめる・飼い主さんの邪魔をする
仲がよい猫同士は、お互いに毛づくろいをし合うアログルーミングをします。飼い主さんの毛や髪をなめるのも同じで、「私たちは仲よし!」という親密さのアピール。「こっちを見て!」と関心を引きたいときと、自分と同等か格下の相手に対して世話をやく気分でするときがあります。
一方、飼い主さんが読んでいる新聞の上にのる、使っているパソコンのモニターの前に座るなど飼い主さんの邪魔をするのは、「そっちじゃなく私のほうを見て!」という強い気持ちのあらわれ。何かしてほしいことがあるので、飼い主さんの関心をなんとかして自分に向けようとアピールしているのです。
応え方:困る場合はその場を立ち去るなど回避してOK
こちらの行動も「困らない、うれしい」という場合は、猫が満足するまでなめさせ、かまってあげましょう。
逆に、忙しい、舌が痛い、ベタベタになるなど「困る」という場合は、立ち上がったり、立ち去ったりして回避してもかまいません。猫は別の方法を試してくるはずです。
さりげなく寄り添うタイプの猫の甘え方
さりげなく寄り添うタイプは、「それって甘えていたの!?」と思ってしまうほど、わかりにくい甘え方をするのが特徴です。
あとをついて回る
通常、成猫は独立心が強く、「いつも信頼できる相手がそばにいないと落ち着かない」ということはありません。
しかし、飼い猫のなかには、「いつも飼い主さんの近くにいたい」という子猫のような気持ちや、「何かいいことがあるかも」と期待する気持ちで飼い主さんのあとをついて回る猫もいます。
飼い主さんをジッと見る
離れたところから飼い主さんの動きをジッと見ているのは、「いつ行こうかな?」と甘えに行くタイミングを見計らっていることが多いでしょう。
また、これまでの成功経験から、「ジッと見ていれば要求が叶うはず」と学習して待っているケースもあります。
近くに来てくつろぐ
手を少し伸ばしたら触れるくらいの距離まで猫が近づいて来て、背中を向けたり、足を投げ出したりしてくつろぐことも。これも、体は触れていなくても「そばにいられてうれしいよ、心地いいよ」という甘えの気持ちが込められた行動といえます。
応え方:猫にとって心地よい”距離感”を尊重して
猫がさりげなく甘えてくる際は、自分が心地いいと感じる“距離感”を大切にしている場合が多いもの。積極的な触れ合いを求めているとは限らないので、人のほうからグイグイと距離をつめると、嫌がられてしまうことあります。
猫が求める距離感を尊重し、様子を見ながら程よくコミュニケーションをとりましょう。
猫が甘えてきたときは程度と距離感に気を付けて応えてあげよう
猫にたくさん甘えてもらうコツは、過剰に反応しないことと、驚かせないことです。愛猫が甘えてきたときは、程度や距離感に気をつけながら、コミュニケーションを楽しんでくださいね。
お話を伺った先生/小野寺温先生(帝京科学大学講師 愛玩動物看護師)
参考/「ねこのきもち」2026年7月号『どんな「大好き♡」にも気付いて、応えたい!タイプいろいろ 猫の甘え方』
文/宮下早希
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。