猫が突然「こてん」と倒れるのはなぜ？　その心理を獣医師が解説

猫が突然「こてん」と倒れる姿をみたことはありますか？　無防備な姿に癒されつつも、なぜそんな行動をとるのか気になった人もいるかと思います。

この記事では、「こてん」と倒れる猫のしぐさに隠された心理について、ねこのきもち獣医師相談室の岡本先生にお話を伺いました。愛猫とのより良い関係づくりのヒントにもなるので、ぜひ最後までチェックしてみてください。

「こてん」と倒れるのは、くつろいでいる状態

猫が突然「こてん」と倒れ横になる行動には、安心の気持ちがあらわれています。自宅などの安心できる場所でこの行動が見られる場合、周囲に警戒する必要がないと感じているサインです。緊張がほぐれてくつろいでいるとき、猫はこのように無防備な姿勢をとることがあります。

遊びや甘えのサインの場合も

「こてん」と倒れるしぐさには、飼い主に対して遊びや甘えたい気持ちが表れていることもあります。特に飼い主の前で突然倒れ込むような場合は、次のような心理が考えられます。

①かまってほしい
猫は飼い主の関心を引く目的で、「こてん」と倒れることがあります。声をかけてもらったり、撫でてもらったりすることを望んでいる可能性も。

②遊びたい気持ち
遊びモードに入っているとき、テンションが高まり思わず転がるような行動を見せることがあります。しっぽをまっすぐに立てたり、目をキラキラさせている場合は、遊びに誘っているサインかもしれません。

③お腹を見せて信頼アピール
お腹をさらして倒れる行動は、相手に対して心を開き、信頼していることを示しています。ただし、必ずしもお腹を触られたいとは限らず、撫でようとすると驚いたり怒ったりすることもあるので、様子を見ながら接することが大切です。

注意したいケースもある

「こてん」と倒れるのは基本的にポジティブな行動ですが、中には注意すべきケースもあります。

動きに元気がなかったり、食欲がないなどの変化がある場合は、具合がかなり悪く、病気の可能性も考えられます。普段と違う様子が見られたら、無理にかまわず、動物病院の受診を検討しましょう。

猫の「こてん」には気持ちがたっぷり詰まっている

猫の「こてん」と倒れるしぐさには、リラックス、甘え、遊び、信頼などさまざまな気持ちが込められています。行動だけでなく、そのときの表情や鳴き声、しっぽの動き、周囲の環境などもあわせて観察することで、猫が伝えたい気持ちをより深く理解できるかもしれません。

毎日のさりげない行動にも、猫なりの理由があります。愛猫との絆を深めるためにも、こうしたしぐさの背後にある心理を理解しておくとよいでしょう。

文／ねこのきもちWeb編集室　監修／いぬ・ねこのきもち獣医師相談室
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