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「生まれてきてくれてありがとう」 歯科医院で保護されたミルク飲みの子猫 4年後の幸せそうな姿にキュン

保護猫との出会いは、さまざま。譲渡会に参加したり、友人知人から譲り受けたりするなど、猫と飼い主さんが結んだパートナーシップの数だけ大切なエピソードがあります。

今回ご紹介するのは、2019年の夏、当時、勤務先のガレージで保護された子猫の家族になったX(旧Twitter)ユーザー@kinako_731さんと愛猫・きなこちゃんのお話です。

まだ目も開かない子猫だったきなこちゃんのお世話を引き受け、一時的に預かることになった飼い主さん。当初は、里親さんを探すつもりでしたが、だんだんと気持ちに変化が起こったそうで……。詳しいお話を伺いました。

■まだ目が開いていない子猫を保護 里親探しを止めた理由とは?

保護当時のきなこちゃん
保護当時の小さなきなこちゃん
@kinako_731
現在、推定年齢4歳3ヶ月の元保護猫「きなこ」ちゃんは、茶白の被毛が愛らしい女の子。素敵なお名前もまた、被毛の色合いが“きなこ餅”とよく似ていたことから付けられました。

きなこちゃんと飼い主さんが出会ったのは、2019年7月31日のこと。当時、飼い主さんが勤めていた歯科医院のガレージで医師に保護されました。手のひらに収まるほど小さく、まだ目も開いていなかったといいます。

飼い主さん:
「先生が、『子猫が鳴いているけれど、そばに母猫の姿がない』と言いながら子猫を連れて来たときは、本当に驚きました。猛暑の真っ只中だったので『早くミルクを飲ませないと弱ってしまう』と思い、急いでお店へ。子猫用の哺乳瓶とミルクを買って職場に戻り、従業員全員でかわるがわる2時間置きにミルクを飲ませました」

いったん、子猫の様子は落ち着いたものの、すぐに新たな問題に直面します。それは、子猫の受け入れ先を見つけること。あいにく、医師もほかの従業員もすでに犬やうさぎなどと暮らしていたため、子猫を預かることはできませんでした。

実は、昔、飼い主さんは実家で猫と暮らしていたことがありました。自分より1つ年上だったその猫は、18歳で虹の橋へ。飼い主さんには、“ひとりぼっち”になった子猫のきなこちゃんをこのまま見過ごすことなどできません。そこで、いったんおうちで預かることにしました。

飼い主さん:
「夫に『早く帰って来て!』と連絡し、帰宅後、子猫を見せて驚かせたことを思い出します(笑)。当初は、里親さんを見つけるつもりで、里親募集サイトに子猫の情報を登録していました。でも、毎日、職場に連れて行き、2時間おきにミルクを飲ませたり、排泄のケアをしたりするうちに心が揺らぎ始めたのです」

飼い主さんの献身的なケアのかいあって、子猫は順調に成長。そしてついに、子猫が目を開けたのです。

飼い主さん:
「目が開いた瞬間、自分の中で、きなこへの愛情がどんどん大きくなっていくのがわかりました。そして、『私がこの子の家族になる!!』とお迎えすることを決めました」
目が開いたきなこちゃん
まん丸おめめが愛らしいきなこちゃん
@kinako_731
こうして、飼い主さんのおうちに迎えられたきなこちゃん。幸い、動物病院での健康チェックの結果に大きな問題は見られませんでした。飼い主さんは、きなこちゃんが元気に成長してくれるように、おうちでの生活にもさまざまな工夫を凝らしたようです。

飼い主さん:
「湯たんぽは、子猫にとって母猫の温かさに似ているため心細さを和らげてくれるという情報を目にして、毎日、お湯を入れたタンブラーをタオルで包んで湯たんぽ代わりにしたものをそばに置いていました。特に大変だったのは、2時間おきにミルクを与えなければならないこと。枕元にケージを置いて、夜中、鳴いたらすぐに気づくことができるようにしていました」

その後、きなこちゃんは、すくすくと成長。飼い主さんは、そのたくましい姿を目にするたびに、とても感動したそうですよ。

飼い主さん:
「ミルクから、だんだんと固形物を食べることができるようになったときは、毎回、『凄いぞ!』と言いながらビデオを撮影。初めてトイレでうんちができたときも感極まってしまいました(笑)」

■赤ちゃんに寄り添うきなこちゃん 飼い主さん家族の生活に変化も

娘さんと添い寝するきなこちゃん
娘さんの隣で丸まって眠るきなこちゃん
@kinako_731
きなこちゃんは、生まれてすぐ人間と生活をともにしてきたことから、とても人懐こい性格になりました。おうちに来客があっても逃げることなく、自ら近寄って、匂いを嗅ぐそうです。

また、きなこちゃんは、飼い主さん夫婦の間に誕生した娘さんとの関係も良好。まるで本当の妹か自分の赤ちゃんのように、優しく接しているそうですよ。

飼い主さん
「基本的に、優しい性格だと思います。3歳の娘が生まれたばかりの頃は、毎日、そばで寝ていました。今も、娘が泣くと、心配なのかすぐにそばに来て『撫でていいよ』と言わんばかりにお腹を見せてゴロンゴロンしています」

また、きなこちゃんをお迎えしてから、飼い主さん夫婦は「きなこが快適に暮らせるかどうか」を何より最優先するようになりました。

飼い主さん
「洗剤を無香料のものに変えたり、キャットタワーは縁側の一番いいところに置いたり……。家族で出かけたときは、お店に立ち寄って、きなこが喜びそうな新しいおもちゃなど、何か良いアイテムは無いかチェックするようになりました(笑)」

■きなこちゃんは“我が子”と同じ 出会えたことに感謝する日々

飼い主さんを見上げるきなこちゃん
のんびりくつろぐきなこちゃん
@kinako_731
こうして、優しい飼い主さん夫婦と娘さんに囲まれて、素敵なレディに成長したきなこちゃん。その穏やかな表情から、家族とともに歩んだこの4年間は、とても幸せな日々であったことがわかります。

最後に、“猫と暮らす魅力”について飼い主さんに伺いました。

飼い主さん
「圧倒的なかわいらしさと癒やしの力にあるのではないでしょうか!目も開かないうちに保護したこともあり、私にとってきなこは我が子のような存在です。毎日、『生まれてきてくれて、ありがとう』と思っています。よく“猫はきまぐれ”などと言われますが、実際は、そうでもありません。飼い主の気持ちをちゃんとわかってくれますし、ときに寄り添ってくれたり、ときに放っておいてくれたり、とても優しく賢い存在です。これからも、きなこが毎日を楽しくを幸せに過ごせるように、飼い主として努力を惜しみません」

@kinako_731さんのXでは、きなこちゃんの普段の様子をたくさん見ることができますよ。きなこちゃんと娘さんが一緒に遊ぶ姿を披露してくれる日も、そう遠くないかもしれませんね。

写真提供・取材協力/@kinako_731さん
取材・文/佐東みかん
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