猫が好き
UP DATE
1年後に再会した“きょうだい”猫、同じおうちに迎えられ新たな“猫生”をスタート…! 幸せそうにくっ付いて眠る姿にほっこり
「まだガリヒョロだし、飼い主にビビリ気味だけれど“きょうだい”仲良くできそうです」
そんなコメントとハッシュタグ「#保護猫を家族に」とともに、X(旧Twitter)ユーザー@uni20220803さんが投稿した写真には、2匹のよく似た猫が写っています。
リプライには「再会できて良かったですね。幸せ倍増ですね。これから仲良く、幸せに暮らしてほしいです」と、2匹を祝福する声が。飼い主さんに詳しいお話を伺いました。
飼い主さんのおうちで再び、一緒に暮らし始めたラチくんとエルくん
よく似ている2匹ですが、見分けるポイントがあります。ラチくんは、右耳がカットされていて首輪は赤、口元としっぽの先が白く、鼻に茶色の“そばかす”のような模様が。
一方、エルくんは、左耳をカットされていて首輪は青、全身の被毛は薄めの茶色、しっぽにうっすらと縞模様があり、鼻に黒色の“そばかす”のような模様があります。
飼い主さん:
「外で暮らしていたときの様子を知っている保護主さんから、2017年頃から見かけるようになったと聞きました。そのため、その年の5月1日を誕生日に。ほかの“きょうだい”と一緒に行動していたそうなので、年齢は同じくらいだと思います」
ラチくんは、2022年8月3日、エルくんは、2023年2月11日に飼い主さんのおうちに迎えられました。長らく「猫と暮らしたい」と考えていた飼い主さんは、仕事が在宅勤務になったタイミングで引越し。猫と暮らすための環境を整え、最初にラチくんをお迎えしました。
その年の12月、保護主さんから連絡がありました。それは、弟猫のエルくんを迎えてもらえないかという相談だったそうです。
飼い主さん:
「エルは、人間に馴れていなかったため、外で暮らしていました。兄猫のラチと仲が良かったことから、ラチと同じおうちなら幸せに暮らせるのではないかと考えたそうです」
「エルを迎えて、幸せにしてあげられるか悩みました。でも、冬は暖かく、夏は涼しいおうちでごはんを食べ、“きょうだい”と一緒に過ごす環境は用意することはできる。飼い主に馴れなくても、猫同士、楽しく過ごしてくれればいいと思い、お迎えすることにしました」
保護主さんに、無事、保護されたエルくん。外での暮らしは、とても過酷なことから、エルくんは痩せ細り、ひどい口内炎を発症していました。幸い、重篤な病にはかかっておらず、動物病院で適切な医療を受けたあと、保護主さんを介して、飼い主さんのおうちへやって来ました。
飼い主さん:
「ラチは、人馴れしていましたが、うちに来た当初は、警戒して顔まわりしか触らせてくれませんでした。数ヶ月かけて、少しずつ、全身に触れさせてくれるようになったときは、とても嬉しかったです。何かしてほしいことがあるときは、足踏みをするなど、人間にわかりやすいようにアピール。とても賢い猫だと思います」
「ラチとエルは、1年ほど離れて暮らしていましたが、ケージ越しに再会した瞬間、お互いを思い出すことができたようです。エルがやって来てからは、ラチが優しくサポート。家の中を案内し、自分が一番気に入っているふかふかの特等席を譲っていました。しばらくして、2匹の縄張りが決定。寝室兼仕事場はラチ、台所はエル、リビングはシェアすることになったようです」
エルくんを気遣うラチくん。飼い主さんに少しずつ心を開いて…
また、当初は、エルくんのことを「一生、触れなくてもいい」と覚悟した上でお迎えした飼い主さん。どうやらその心配は杞憂だったようです。
おうちに来て2週間がすぎる頃、エルくんは、飼い主さんの手に頭を押し付けて、甘えてくるようになりました。
飼い主さん:
「今では、特大のゴロゴロ音つきで、人間の腕をふみふみしながらおなかと背中をなでられるのが日課になりました。ラチより甘えん坊で子猫のような仕草を見せてくれます。また、ラチの健康面でうれしいことも。動物病院で定期検診を受けたところ、『以前より全身筋肉質になって引き締まった。猫同士で遊べるようになったおかげ』と、先生から褒められました。仲良し“きょうだい”を一緒に迎えて良かったと思った瞬間です」
温厚で懐が深いラチくんと、快活で冒険好きなエルくん。2匹は、優しい飼い主さんに見守られながら、にぎやかな日々を送っています。
飼い主さん:
「日当たりの良いベストポジションや猫草を食べる順番をめぐって、小競り合いをすることはありますが、5分後には仲直り。毛づくろいをし合って一緒に寝ています。本当に仲のいい“きょうだい”です」
ラチくんとエルくんをお迎えして“変化したこと”は…?
飼い主さん:
「外出時間や部屋のインテリアなどが変わりました。『猫がおなかを空かせて待っているから早く帰ろう』『猫には危ないから花やアロマは置かないようにしよう』など……。猫がよろこぶからと、爪とぎやおもちゃが増えて、人間の家から猫の家になりました」
「猫が家で気ままに過ごす様子を見るだけで楽しく、生活が豊かになりました。かわいい仕草を記録に残したくて、スマホのメモリはすぐに猫で埋まってしまいます」
最後に、ラチくんとエルくんへの思いについて飼い主さんに伺いました。
飼い主さん:
「毎日、2匹がかわいくて、かわいくてたまりません。毎朝、私を起こしに来るラチを見て『朝起きて最初に見るのは素敵な猫、しかも2匹もいて最高』という気持ちになります」
「仲良く、元気に楽しく過ごしてくれれば、それで十分。ただ、2匹が唯一、苦手な爪切りと足裏のお手入れだけはさせてほしい……。私が勝手に『かわい毛』と呼んでいる足裏の毛は、床の上を歩くときに滑ってしまう原因になるので切らせてほしいなと思っています」
「ラチとエルには『不満はいつでも教えてね。もっと自由にしていいんだよ』と話しかけています。ラチくんエルくん、いつもありがとう」
写真提供・取材協力/@uni20220803さん/X(旧Twitter)
取材・文/佐東みかん
※この記事は投稿者さまにご了承をいただいたうえで制作しています。2024年6月時点の情報であり、現在と異なる場合があります。
UP DATE