猫は「日向ぼっこができる時間が短くなったな」と、“冬の訪れ”を体や脳で感じます。すると、体温を保とうと見た目や行動、居場所を変えるようになるでしょう。冬が苦手というイメージがある猫ですが、自分で防寒対策をしているのです。
寒さ対策①見た目はふっくら・毛色が濃くなる
スマートだった猫がゴージャスな印象に!
冬が近づくにつれ、寒さから身を守ろうとする猫は見た目が変化します。体を覆う上毛(オーバーコート)が伸びて、その下に生える柔らかい下毛(アンダーコート)の量が増えます。その結果、見た目はふっくらモフモフに!
毛の長さや量が変わるのは防寒のためなので、これは「冬毛」と呼ばれています。猫種によって冬毛の量は変わりますが、ほとんどの猫は冬モードになるとゴージャスな印象に変わるでしょう。
色の付いた毛が増えて毛色が濃く見える!
下毛の量が増えるとともに、色の付いた毛の量も増えてきます。そうすると、色が強調されるので、もともと色が付いている部分はさらに濃い色に見えるのです。
寒さ対策②温まりたいと思うとこんな行動に
こたつは無くても丸くなる!?
成猫の1日の睡眠時間は約14時間、子猫やシニア猫は20時間近く眠っているといわれています。寒い冬にこれだけ寝るとなると、体から熱が奪われて冷えてしまいます。冷たい空気にさらされる面積をなるべく減らそうと、猫は丸くなって眠るのです。
クルッと丸くなる寝相は「アンモニャイト」と呼ばれています。この体勢は顔をうずめているので、自分の呼吸で体を温める効果も期待できるようです。私たちが、顔ごと布団にもぐる感覚と同じですね。
ピッタリ密着♡
寒さを感じた猫は、人や同居猫とくっつきがちに。まさに“暖を取る”行動ですね。ふだんはバラバラに過ごしている猫同士も、冬になるとピッタリくっつき「猫団子」になることもあるでしょう。なかには、ぬいぐるみと密着する猫もいるようですよ。
寒さ対策③もこもこした場所が心地よい♡
猫は居心地のよい場所を探すのが得意です。夏は少しでも涼しい場所を求めて、廊下などでごろーんとしていますが、冬になると保温性の高まるもこもこ素材のクッションなどに埋もれることが。また、冷蔵庫の上など高くて暖かい場所もお好みのようです。
このように猫は自分で寒さ対策をしていますが、寒いものは寒いのです!少しでも快適に過ごしてもらうために、温度管理はこまめにしましょう。
参考/「ねこのきもち」2016年11月号『防寒シリーズ[前編]見た目、行動、居場所…猫自身がする冬仕度 冬の3大チェンジ☆観察しよう!』(監修:哺乳動物学者 今泉忠明先生)
文/HONTAKA
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。