猫が好き
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大好きなあのコと過ごした最期の日々~おうちでゆっくりその瞬間を迎えさせたい
雑誌「ねこのきもち」でご紹介した愛猫の死を覚悟してからの日々について、飼い主さんから寄せられたエピソードを紹介します。
愛猫を看取った経験のない飼い主さんから寄せられた疑問についても、専門家にお伺いしました。愛猫との最期の日。一緒に考えてみませんか?
体が弱り、より甘えん坊になった愛猫と時間の許す限りスキンシップ
愛猫の嘔吐が増えたので受診すると末期の腎臓病と診断。治療しても快復の見込みはないと説明されました。残りの時間を家で安心して過ごさせたかったので、家に連れて帰ることに。亡くなる1週間前のことでした。
もともと甘えん坊な性格でしたが、体が弱ってからは、さらにベッタリになりました。私の膝の上で食事を与えたり、ブラッシングをしたり、時間が許す限りスキンシップ。やさしく体をなでていると安心するのか、いつもそのまま眠りにつきました。
お別れの日、私が仕事を終えて帰宅すると、愛猫は窓辺で冷たくなっていていました。元気な頃は、夕方に窓辺に座り、私の帰りを待っているのが日課だったので、そのときも弱った体でそこに上り、いつものように私を待ってくれていたのだと思います。
今も後悔しているのは残業せずに早く帰ればよかったということ。
「はる、ごめんね」。
日向ぼっこをさせたくて、晴れるように祈り続けた1週間でした
愛猫が2日間何も口にしなかったので動物病院へ。腎臓がかなり悪い状態でしたが、21才の老齢ということもあり、延命治療はしないことに。「ゆっくり日向ぼっこさせて」という獣医師さんの言葉から、お別れが近いと察しました。
何か口にしてほしくて、あらゆるタイプのフードやペット用の水などを与えてみました。トイレにはフラフラしながらも自力で行こうとするので、手を添えてサポート。立ち上がれなくなってからはオムツにしましたが、お世話させてもらうのがこんなに幸せでうれしいことかと実感する日々でした。
獣医師さんのアドバイス通り、日向ぼっこをさせたくて、日当たりのいい場所にお気に入りのクッションを置き、愛猫を寝かせたりも。しかし、最期の1週間は曇りが続き、「晴れ間が出ますように」と祈りながら過ごしました。
夜は夫婦で愛猫を挟んで就寝。話しかけるとヒョイと顔や前足を上げて、最期まで私たちの気持ちに応えてくれながら、永遠の眠りに……。亡くなる前日から仕事を休ませてもらえ、たっぷり愛猫と過ごせたのは恵まれていました。
愛猫とのサヨナラのための疑問
自宅で息を引き取ったら動物病院に連絡が必要?
人は病院で死亡診断書を発行してもらいますが、猫は必要ありません。ただ、飼い主さんでは死亡しているか否か判断が難しいことも。その際は動物病院に連絡し、獣医師に確認してもらいましょう。エンジェルケア(死後の体のケア)をしてくる動物病院もあります。
ペット葬儀業者を探すタイミングは?
愛猫の死を考えるのは辛いことですが、その日は必ずやってきます。むしろ若いうちにネットで検索したり、ご近所の方に聞いたりして、ペット葬儀業者のあたりをつけておくと安心ですよ。
一般的な葬り方は?
ペット葬儀業者で火葬後、骨壺に遺骨を入れた状態で返してもらうのが一般的。その際、飼い主さんが火葬に立ち会う、業者に一任するなど選択も可能です。費用は約2~5万円ほど。
いつかなるかも…ペットロスのこと
悲しみを分かち合える人に話す
写真の整理などをして幸せな時期を思い出す
月命日に愛猫の好物だったものをお供えする
文/SAY
※この記事で使用している画像は「ねこのきもち」2020年2月号『いつかは訪れるサヨナラのために。大好きなあのコと過ごした最期の日々』に掲載されているものです。
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