猫は、ニオイの分泌腺「臭腺」があるニオイ付けできる部位や、自分では毛づくろいしにくい部位を触られると喜びます。その部位と触り方のコツを獣医師の菊池先生が教えてくれました。
顔周りの触り方をレッスン♪
顔まわりは、体のなかでもとくにたくさんの臭腺が集まっている部位。あご・頬、耳のまわり、おでこ・鼻すじに臭腺があるので触ると猫が安心します。
両手で両耳を包み込み、外側に向けてストローク
両手の平で挟み込むように顔を包みます。両耳の付け根に親指を添えて、耳先に向かってゆっくりなでるように移動させて。力を入れ込まずに軽いタッチを心がけるといいでしょう。
手の平側であごを、甲側で頬をなでて
あご下に手の平側が触れるようにして親指以外の残りの指でソフトタッチを。また、頬に手の甲側が触れるようにしてあご下から頬に向けてなで上げてもいいでしょう。
指の甲で鼻先からおでこへ向けてなぞって
鼻先に人差し指の甲を当て、おでこに向かって鼻すじをなぞるように触りましょう。母猫は子猫の鼻すじを舐める習性があるので、それをイメージして毛並みに沿うようにゆっくりすると◎。
背中の触り方をレッスン♪
背中は、猫が自身で毛づくろいをしたくても舌が届きにくい部位。毛づくろいするように、毛並みに沿って触るだけでも、猫は満足するでしょう。
手の甲を肩あたりからしっぽの付け根まで滑らせて
肩あたりに手の甲を当て、親指以外の残りの指をしっぽの付け根に向けて滑らせるようにソフトになでて。ゆっくりにしたりすばやくしたり、猫が喜ぶスピードになるように調整するといいでしょう。
しっぽの付け根の触り方をレッスン♪
しっぽの付け根には、臭腺があります。また、生殖器につながる神経もあると言われ、刺激するように触ると、しっぽをピンと伸ばすなどして、本能的に喜ぶ猫も。
手で軽くポンポンとリズミカルに叩いて
しっぽの付け根をめがけて軽く、かつポンポンとリズミカルに叩くといいでしょう。強く叩くほうが喜ぶ猫もいますが、神経や臓器などを刺激してしまうことがあるので軽めでとどめて
いかがでしたか? 触られると嫌がる猫は警戒心が強めなのかも。猫はニオイで情報を得て安心する習性があるので、まずは指を差し出して存分にニオイを嗅がせてみて。その流れのまま差し出した指でやさしく触ると、触られることを嫌がらなくなることがありますよ♪
参考/「ねこのきもち」2020年7月号『キュン♥があふれる「触ってサイン」』特集(獣医師 菊池亜都子先生監修)
文/carrie-the-cat
※この記事で使用している画像は2020年7月号『キュン♥があふれる「触ってサイン」特集』に掲載しているものです。