猫がパソコンや薄い紙の上に乗りたがる理由　どうしてそこに…？を解説します

猫はカーテンレールやパソコン、薄い紙の上など、飼い主さんが「どうしてそこに！？」と思うような場所にのることがありますが、何か理由はあるのでしょうか？　今回は、猫がよくのるちょっと不思議な場所と、そこにのる理由について解説します。

カーテンレールの上などの高い場所

野生時代の猫は多くの時間を高い木の上で過ごし、獲物を探したり敵から身を隠したりしていました。その習性が飼い猫になった今でも残っていて、食器棚やカーテンレールの上など、少しでも高い場所を好んでのりたがる傾向があります。

また、猫はライバルよりも高いところにのって、優位性を示そうともすることも。いずれの場合も、気分がいいから高いところにのりたがるのは間違いないようです。

薄っぺらい紙の上

猫は高い場所が好きですが、新聞紙や紙袋などの薄い紙にものりたがります。これは冷たい地面よりも枯葉の上のほうが暖かいのと同じで、床が寒いから紙の上にのって体温調節しているのかもしれません。

あるいは、単に紙の感触が気持ちよくて、好んでのっている場合も考えられます。いずれの理由にしても、温度や感触が心地いいから、猫はあえて薄い紙の上にのっているのでしょう。

飼い主さんが使っていたパソコンの上

パソコンを占領する猫（スコティッシュフォールド、オス） — ねこのきもち投稿写真ギャラリー

パソコンにかぎらず、新聞紙や本などの飼い主さんが使っているものの上にのる猫も多いです。

これは“アピール”を目的として行うことが多く、過去の経験から習得した行動といえます。この場合は、たまたま「パソコンにのったら、かまってくれた」などの経験をして、猫が自ら学習したのでしょう。

猫がこのしぐさをするときは、心地よさよりかまってほしい気持ちのほうが強く、場合によっては、自分の欲求を通そうと思ってしていることもあるようです。

人の体の上

抱っこ中にひじを伸ばす猫（スコティッシュフォールド・ロングヘア、メス） — ねこのきもち投稿写真ギャラリー

猫はときに、人の体の上にものります。警戒心の強い猫は、安心できる場所にしかのらないため、猫が人の上にのるときは、「好き」という気持ちをアピールしていると考えられるでしょう。

ただし、飼い主さんとの間にある程度の信頼関係があれば、「好き」という気持ちのアピールよりも、「やわらかい」「温かい」などの心地よさを優先してのってくる場合も多いです。
高い家具や薄い紙の上と同じで、心地よくて安心できる場所だから、猫は人にのりたがるのでしょう。

猫の習性を考えれば、どの理由も納得がいきます。要求を通そうとするしぐさに折れるわけにはいきませんが、そうでない理由のときは、心地いい気分のままでいさせてあげましょう。

参考／「ねこのきもち」2018年2月号『よくする行動の謎にせまる！猫を解き明かす5つのN』（監修：哺乳動物学者川崎市環境影響評価審議会委員「ねこの博物館」館長日本動物科学研究所所長今泉忠明先生）
文／こさきはな
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。