猫は大切な家族の一員。愛猫と出会ったことで、暮らしに変化が見られたという人も少なくないでしょう。
(写真左から)ごんぞうくんとにぼしちゃん
@gonzo_827_niboshi
Instagramユーザーの
@gonzo_827_niboshiさんは、保護猫だったごんぞうくん(♂・1才)とにぼしちゃん(♀・1才)と家族になり、約1年が経ちました。生い立ちは違うけれど、強い絆で結ばれている2匹と過ごす毎日は、笑顔が絶えないといいます。
そこで今回は、2匹との出会いや今の暮らしについて、飼い主さんにお話を伺ってみました。
生い立ちの違う2匹を一緒に迎え入れることに
2019年10月、生後約2カ月だったごんぞうくんとにぼしちゃんは、兵庫県淡路島のボランティア団体「淡路ワンニャンクラブ」に保護されました。 2匹は実の兄妹ではなく、1日違いで保護されたのだそう。
ホームセンターの前に1匹でいたところを保護されたにぼしちゃん
にぼしちゃんは、ホームセンターの前に1匹でいたところをたまたま通りかかったボランティアの方に保護されました。当時、体中ノミだらけの状態だったそうですが、人見知りすることもなく、にぼしちゃんからボランティアの方のほうへ寄っていくほど人懐っこかったのだそうです。
車のエンジンルームに入って鳴いていたところを保護されたごんぞうくん
ごんぞうくんが保護されたのは、にぼしちゃんを保護した翌日のこと。淡路島のホテルの駐車場にとまっていた車のエンジンルームに入っていたそうです。鳴いていたところを保護されて、その後ボランティアの方のところまでやってきました。
エンジンルームに入ったまま気づいてもらえなかったら、どうなっていたことか…ごんぞうくんは運良く保護されたようです。
結婚を機に、保護猫を迎え入れることを考えていた
前々から「保護猫を家族に迎えたい」という思いが強かったという飼い主さん。結婚を機に猫を飼える物件に引っ越し、ちょうど猫を迎えようとしているときに、2匹が保護されたのだとか。
飼い主さんは、2匹を迎えるに至った経緯をこのように話します。
飼い主さん:
「以前から淡路ワンニャンクラブのブログを読んでいて、子猫だったにぼしが保護されたという内容が載っており、 なんとなく直感で『このコにしよう!』と思い、連絡してみたんです」
「人懐っこい」と書かれていたにぼしちゃんが気になった飼い主さん。というのも、当時ご主人はあまり猫好きではなかったそうで、「人懐っこいコのほうが主人も猫好きになるのでは?」という考えもあったそうです。
また、ボランティアの方に連絡していろいろ話していくうちに、「にぼしはとっても人好きで寂しがりやなので、もしよければほかのコと2匹で迎えることも検討してみてはどうですか?」というアドバイスをもらったそう。
その翌日、飼い主さんは子猫のごんぞうくんが保護されたということを、ブログの記事を見て知ることになったのです。
飼い主さん:
「月齢も同じで、タイミングばっちりに保護された2匹を迎えることを決めました。 初めて2匹と対面したとき、 目が合った瞬間にごんぞうの喉のゴロゴロ音が止まらず、なんて人懐っこいんだろうとびっくりしました。
にぼしはお迎えの日に猫風邪をひいてしまい、片目が閉じた状態でしたが、2匹とも写真で見たより何倍も可愛くて。この先一緒に暮らすと思うととってもワクワクしたのを覚えています」
こうして飼い主さんご夫婦は保護猫2匹を家族に迎え、新たな生活をスタートさせたのでした。
血が繋がっていないのが信じられない! 2匹は実の兄妹のように仲良し
ごんぞうくんとにぼしちゃんを家族に迎えることを決めてから、ボランティアの方が2匹を一緒に過ごさせてくれていたおかげもあり、2匹は本当の兄妹のようにすっかり仲良しになったそう。よく2匹でくっついて寝ていて、 血が繋がっていないのが信じられないくらい仲良しだと、飼い主さんはいいます。
猫らしいマイペースな性格だというごんぞうくん。甘えたいときはフミフミしたり、さりげなく体を擦り付けてきたり、飼い主さんに体をぴったりくっつけて香箱座りしてくれたり…飼い主さんはごんぞうくんの控えめな甘え方がたまらなく可愛いといいます。
とても面倒見がよくて、気づけばいつもにぼしちゃんの毛繕いをしてあげているという、優しくてお兄ちゃんらしい一面もあるそうです。
一方のにぼしちゃんは、「本当に猫?」と思うくらい人が大好きで、抱っこも大好き。自分から飼い主さんの膝に登ってきてそのままくつろいだり、甘えるときは豪快に顔面から擦り付けてきたりと、甘え上手な性格なんだとか。
表情豊かで、いろんな顔を見せてくれるおもしろいコなのだそうです。
飼い主さん:
「ごんぞうは、にぼしが寝ているときに私たちに甘えてきます。男のコとしてのプライドなのか、それも愛おしく思います。 我が家の硬派担当です。
甘え上手なにぼしは、体格の違うごんぞうに遊びで勝負を挑むこともあったりと、負けん気の強さもあります。我が家のアイドル担当ですかね」
飼い主さん:
「おもちゃは優しいごんぞうがにぼしに譲ってあげることが多く、にぼしが飽きたらごんぞうが遊び出すことが多いです。 小競り合いも、一回り体の小さいにぼしにいつも手加減しているようです。
片方が病院、片方がお留守番などといったときに、お互いの存在が確認できないとニャーニャー鳴いて、私と主人に擦り寄ってくるのを繰り返したことがあり、心が痛くなったことがありました。 それだけ2匹の絆は強いんだなと感じた瞬間でもありましたね」
2匹を迎え入れて、完全に猫中心の生活に
ごんぞうくん・にぼしちゃんと家族になり、完全に猫中心の生活になったと話す飼い主さん。猫にまったく関心のなかったご主人は2匹のおかげで大の猫好きになり、 知らないうちに猫のためにおもちゃを買っていたりと、今では溺愛ぶりがすごいのだとか。
飼い主さん:
「主人は野良猫、保護猫にも関心を持ってくれ、 自ら調べたりするようにもなり、嬉しく思います。完全に猫中心の生活となった我が家は、会話の中でもくつろぎタイムでも常に中心は猫になりました。『幸せ』という言葉がよく頭に浮かびます。
猫はとてもマイペースで自由で、一緒に暮らしていると気持ちが穏やかになります。床で伸びきって寝ていたり、くっついて丸くなって寝ていたり…そんな日々の猫の生活を見ていると毎日笑顔が絶えません。猫を飼っているという感覚ではなく『一緒に暮らしている家族』という感覚です」
飼い主さんは、2匹と家族になってからの1年をあっという間の日々だったと振り返ります。最後にごんぞうくん・にぼしちゃんに対する思いをこのように話してくれました。
飼い主さん:
「あんなに小さかったコたちがここまで大きくなり、感慨深いです。保護されるまで、1匹でそれぞれ頑張って生きていたと思うと、『生きてくれてありがとう』という気持ちでいっぱいです。頑張った分、幸せにしてあげたいと思います」
素敵な縁があって大切な家族と出会えたごんぞうくんとにぼしちゃん。2匹の兄妹愛が感じられる日常の様子は、
飼い主さんのInstagramでご覧ください!
参照/Instagram(
@gonzo_827_niboshi)
取材・文/雨宮カイ