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愛猫の行動が「おかしいな」と思ったら!実例から解説する猫のオシッコの病気
猫の病気のサインは見逃したくないもの。猫の行動が「ちょっとおかしいな」と感じたなら、それは病気のサインかもしれません。今回は、行動に異変が表れやすい病気のなかでも猫に多い「オシッコ」の病気について紹介します。飼い主さんが猫のどんな行動で病気に気付くことができたのか参考にしてみて。
尿が濃くなり結晶化し、 尿道が詰まったりする「尿石症」
膀胱や尿道といった尿路に結石ができる病気。何度もトイレへ行きますが尿の量が少ない、尿の色が赤い、陰部を気にしてしきりに舐めるなどの症状が表れます。猫は少ない水分を体内で有効活用できる反面、オシッコが濃くなり結石ができやすい傾向にあるため、尿石症は猫がなりやすい代表的な病気と言えるでしょう。
こんな「行動」で『尿石症』に気付きました
最長3分間トイレに入ったきり
トイレにしばらく居座ったり、一日に何回もトイレに出入りしたりするものの排尿の気配がなく、その後、血尿を確認。引っ越しのストレスで尿石症と膀胱炎を発症していました。
東京都 M・Kさん
トイレに入って長時間座りこみ
早朝「オシッコが出てないみたい」と家族に言われ、様子を見ていると、何回も出たり入ったりを繰り返し、最長3分間トイレに入ったままで……。尿石症と言われました。
滋賀県 M・Yさん
尿石や細菌などで 膀胱が炎症を起こす「膀胱炎」
大腸菌やブドウ球菌などの細菌感染や尿石症などが原因で膀胱の粘膜が炎症を起こす病気。残尿感から何度もトイレを行き来する、尿の色が濁る、血尿が出るなどの症状が表れます。また、排尿時の痛みによって尿が出せなくなることも。最近は、ストレスなど心理的な原因による「特発性膀胱炎」も増えています。
こんな「行動」で『膀胱炎』に気付きました
トイレを頻繁に行き来するも排尿せず
繰り返し「特発性膀胱炎」を発症。寝ても落ち着かない様子で、起きては何度もトイレに。長時間しゃがんだりトイレ砂をかいたりしていましたが、排尿できていませんでした。
三重県 Y・Nさん
『尿石症』と『膀胱炎』は、オシッコの「見た目」で気付きやすい
少量の血尿を発見しました
スマホと連動したスマートトイレで「回数異常」のアラートが。猫はいたって元気な様子でしたが、少量の血尿を確認。すぐに受診しました。
神奈川県 Y・Sさん
結晶が尿と一緒に排出されることも
尿石症や膀胱炎の原因となる結晶は小さな砂状。尿に混じるとキラキラと光るので気付くことが。結晶が大きくなると、結石になります。
いかがでしたか? オシッコの見た目はもちろんのこと、排泄時の様子をよく観察することで異変に気付きやすくなるようです。オシッコの病気は猫がかかりやすい病気のひとつなので、どんな年齢の猫にも気にかけるようにしてあげたいですね。
参考/「ねこのきもち」2021年7月号『ねこの病気 症状事典』(監修:王子ペットクリニック院長 重本 仁先生)
文/ハナマサ
画像/iStock、Getty Images Plus
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