猫と暮らす
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「猫が顔を洗うと雨が降る」という言い伝えの意外な背景 猫のお手入れについて獣医師に聞いた
猫はひげのお手入れのために顔を洗う
白山先生:
「猫が顔を洗う理由のひとつとして、ひげのお手入れがあると考えられています。猫のひげはとても敏感で、大切なセンサーの働きをしています。このセンサーが汚れていては困るため、お手入れをするのでしょう」
口周りのお手入れや、気持ちの切り替えで洗うこともある
白山先生:
「きれい好きな猫の場合は、食後、口周りについた食べかすをキレイにするために顔を洗うとも考えられています。
また、ストレスなどから逃れるため、顔を洗うことで気持ちを切り替えようと行うこともあります」
顔を洗うとどのくらいきれいになるの?
白山先生:
「気持の切り替えのために顔を洗っている場合には、『きれいにする』という目的ではないため、『ずっと顔を洗っていたのに全くきれいになっていない』ということが起こります」
――なるほど。このときの猫の目的は、「気持ちの切り替え」ですものね……。
白山先生:
「猫の顔を洗うという行為は、人の考えている『顔を洗う』という認識とは違う場合が多くあるのです。
ひげのお手入れで洗っている場合には、私たちにはわからないような繊細な変化が起きているのでしょう」
しぐさにまつわる言い伝えの真相は?
白山先生:
「大切なセンサーであるひげは、温度や湿度も感知しています。雨の前には湿度が高くなり、猫のひげがセンサーとして感知するため気になって、ひげのお手入れをするのでしょう。これが顔を洗うしぐさのため、『猫が顔を洗うと雨が降る』ということがいわれるようになったのだと思います」
取材・文/小崎華
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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