飼い主さんたちが大好きな猫のしぐさに、香箱座りがあります。人にはマネできない座り姿勢のため、いったいどんな気持ちで座っているのか気になる人も多いはず。そこで今回は、獣医師の菊池亜都子先生に香箱座りのリラックス度や「しない猫はおかしい?」という疑問の回答を教えていただきました。
そもそも、香箱座りとは?
香箱座りとは、猫が両前足を胸の下に折り込む座り方のこと。形がお香を入れる「香箱」に似ていることから、こう命名されました。
写真の猫はスコティッシュフォールドのもふくん。両前足を折り込んで、キレイな香箱座りになっていますね。
「少し落ち着こうかな」という座り姿勢
香箱座りの猫はリラックスしているような雰囲気がありますが、猫がこの姿勢でいるときは「ちょっと落ち着こうかな」程度の気持ちなのだそう。折り込んだ足は、何かあればすぐに出して動ける状態になっているため、足を投げ出してくつろいでいるときに比べると集中力が高い状態でしょう。
写真のチョボくんは、両前足を少し見せて折り込むスタイル。座って落ち着きながらも、その目はどこかを見つめています。
香箱座りをしない猫もいる
香箱座りは関節や筋肉の柔らかい猫ならではのポーズですが、このポーズを「する・しない」は個体差があります。これまで香箱座りをしていた猫が急にしなくなったなら、関節が痛い可能性もあるでしょう。とはいえ、飼い主さんが気づかないところで香箱座りになっている可能性も捨てきれません。
写真のラーくんは、両前足をクロスする姿勢で香箱座りをしています。なんだか、どんと構えているような貫禄がありますね。
リラックスしていそうで、深く落ち着いているわけではない香箱座り。猫にも「ちょっと落ち着こう」という気持ちがあることがわかりました。
お話を伺った先生/菊池亜都子先生(獣医師)
参考/「ねこのきもち」2023年1月号『1640名によるランキング 猫飼いの幸せホルモン・オキシトシンが大放出! 猫の好きなしぐさニャ論調査2023』
文/小崎華
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。