猫は、性別を問わずとてもかわいらしい顔をしていますよね。そんな猫の顔をよく見ると、実はオスとメスではわずかな違いがあることをご存じでしたか?
そこで今回は、オスとメスの顔の特徴や性別の見分け方などを、猫写真家の石原さくらさんに伺いました。
オス猫の顔の特徴
参考・写真/「ねこのきもち」2025年4月号『「らしさ」にはワケがある!? 比べてなるほど! オスの顔メスの顔』
猫のオスは、本来縄張りやメスをめぐって争うことが多いため、ほかの猫との争いを経て、顔が筋肉質で大きくなる傾向があります。ただ、オスらしい見た目には性ホルモンが影響するため、若い猫や去勢手術を受けた猫は性ホルモンの影響が少なく、メスと見分けがつきにくい外見になることもあるようです。
外で生きるオスはこんな顔
参考・写真/「ねこのきもち」2025年4月号『「らしさ」にはワケがある!? 比べてなるほど! オスの顔メスの顔』
去勢手術を受けていないオスの猫は、縄張りを守りながら、自分の子孫を残すことに力を尽くします。そのため、ほかの猫と争う経験が増えれば増えるほど、あご周りの筋肉が発達し、顔全体が楕円のようなふっくらとした顔立ちになるようです。
メス猫の顔の特徴
参考・写真/「ねこのきもち」2025年4月号『「らしさ」にはワケがある!? 比べてなるほど! オスの顔メスの顔』
オスほど争わないメスは、強そうな見た目になる必要がないため、比較的小顔で体つきも華奢になる傾向があります。成長するにつれて性ホルモンの影響を受けるため、丸みを帯びた見た目になりがちです。
避妊手術を受けた場合でも若干性ホルモンの影響を受けるため、やわらかく優しげな顔になります。
外で生きるメスはこんな顔
参考・写真/「ねこのきもち」2025年4月号『「らしさ」にはワケがある!? 比べてなるほど! オスの顔メスの顔』
避妊手術を受けていないメスの場合、とくに子育て中の顔に特徴があらわれます。子育て中は子猫に授乳をするため、本来の2倍の食事をとる必要がありますが、外で生きていると栄養を充分に補うことが難しく、顔がほっそりとする傾向に。
オスとメスの見分け方
参考・写真/「ねこのきもち」2025年4月号『「らしさ」にはワケがある!? 比べてなるほど! オスの顔メスの顔』
顔の大きさ
顔の大きさは、メスよりもオスのほうが大きくなりがち。オスはほかの猫の攻撃から身を守るため、頬の皮が厚く、顔が横長に成長し、楕円のような形になります。メスは頬もあごも大きく発達しないため、逆三角形のような小顔になりやすいでしょう。
目の大きさ
目の大きさ自体に大きな差はないものの、顔の大きいオスは目が小さく見え、逆に顔が小さいメスは目がパッチリとした印象になります。
鼻や口の大きさ
顔の大きいオスは、鼻が根元から太く大きめ、顔の小さいメスは鼻筋が狭く小さめです。また、オスはウィスカーパッドがふっくらと目立ち、それに合わせて口も大きく活発な印象になります。メスはウィスカーパッドがあまり目立たない分、口元も小さめ&控えめな印象です。
額の広さ
性別による骨格の違いから、オスはメスよりも大きく肉厚な額をもっています。一方メスは、小顔ゆえに額も小さめです。「猫の額」とは土地などが狭いことの形容語ですが、「メスの猫の額」と言えば、より狭さを表現できるかもしれませんね。
ご紹介したように、猫はオスとメスでは顔つきにやや違いがあります。愛猫の顔を改めてよく見てみれば、新たな発見があるかもしれませんよ♪
お話を伺った先生/石原さくらさん(猫写真家 猫研究家 愛玩動物飼養管理士1級)
参考・写真/「ねこのきもち」2025年4月号『「らしさ」にはワケがある!? 比べてなるほど! オスの顔メスの顔』
文/東里奈
※記事と写真に関連性がない場合もあります。