ときに弱く、ときに強く繰り出される猫のパンチ。ただ攻撃でパンチしているように見えますが、じつはさまざまな気持ちが込められているのだそうです。
そこで今回は、猫が人にパンチをする理由や心理について、哺乳動物学者の今泉忠明先生に教えていただきました。
猫は前足が左右にも動くのでパンチが得意
犬の前足が前後にしか動かないのに対し、猫の前足は前後左右に器用に動かすことができます。これは、木登りをすることで鎖骨が発達したためです。
狩りの際にも、獲物をパンチで仕留めるほか、両前足でつかむ、抱えて蹴るなど、前足を使ったワザを繰り出すようになりました。
猫が人にパンチするときの気持ち
猫が人にパンチをするときは、慣れている人かどうかによっても込められている気持ちが異なります。
恐怖心からパンチで攻撃
人に慣れていない猫や、慣れていても怖がりな猫は、人のほうから近づいたり、手を伸ばしたりしたときに「やめろ!」と本気パンチをすることがあります。また、苦手なお手入れをされるときにも、パンチで意思表示をします。
望みを叶えてもらうためパンチでアピール
「ゴハンちょうだい」「早く起きて」など、自分の要望をアピールするために、飼い主さんの気を引きたくて軽くパンチすることが。それで望みが叶わなければ、だんだんパンチが強くなることもあります。
「遊びに誘われた」と思っている可能性も
猫が高いところでくつろいでいるときなどに、近づいてきた飼い主さんに対して爪を出さずに軽くパンチをしてくる場合は、遊びに誘われたと思っている可能性大。「いいよ!」と遊びに応じているつもりでしょう。
こんな状況でパンチしてくる場合の気持ちとは?
家族とくっついているときなどに前触れもなく急にパンチ
人がしている、またはしていないことで、何か気に入らないことがあるのでしょう。たとえば、「なで続けるのをやめて」「呼吸の動きが気になって嫌だ」などの場合が考えられます。
数年ぶりに帰ってきた家族がなでたら強めのパンチ
おそらく、ふだんから家にいる家族は、猫が休んでいるときはなでないのでしょう。ふだんいない人に急に触られたため、驚いて怒ったのだと思われます。
猫が人に対してパンチをする理由は、シチュエーションなどによってもさまざま。愛猫がどんなとき、どんな強さでパンチをしてくるのかを見極めて、上手に対応してあげましょう。
お話を伺った先生/今泉忠明先生(哺乳動物学者 日本動物科学研究所所長)
参考/「ねこのきもち」2025年3月号『弱めにペシペシ、強めにバチーン!いろんな気持ちがこもってる 炸裂 猫パンチ!!』
文/宮下早希
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。