猫と暮らす
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フードの好き嫌いがある猫は何割? 猫が好き嫌いをする理由と対策を獣医師が解説
そこで、ねこのきもちWEB MAGAZINEでは、実際どのくらいの猫が好き嫌いをしているのか、アンケート調査を実施。この記事では、その調査結果をご紹介しながら、猫の好き嫌いについてねこのきもち獣医師相談室の山口みき先生に解説していただきました。
愛猫はフードの好き嫌いがある?
そこで、「はい」と回答した飼い主さんに「愛猫にはどのような好き嫌いがありますか?」とお聞きしたところ、以下のような回答が寄せられたので一部ご紹介します。
「味」の好き嫌いがある
- 「フィッシュ味が好きで、ミート味はあまり好きではありません」
- 「フィッシュ味のドライフードは食べてくれないです。ひと粒口のそばに持っていっても、プイッと横を向いてしまいます(笑)チキン味ラブです」
- 「何でも“かつお味”しか食べてくれません。カリカリもかつお味、ウエットフードもかつお味です。かつお味がないときは、お魚味で誤魔化します」
- 「ドライもウエットもチキン系は食べず魚系のみ。でも、おやつのチキン味やゆでたササミなんかは大好物という、よくわからない好き嫌いです(苦笑)」
- 「ウエットフードの魚味は好きでよく食べるのですが、お肉味は食べないでほとんど残すので、魚味しか買わなくなりました」
「食感」の好き嫌いがある
- 「ドライフードは大体何でも食べますが、ウエットフードは好き嫌いがある。食べるものをよく見ると、ホタテ風味が共通でした」
- 「カリカリしか食べません。ウエットフードのニオイをかぐと顔をしかめて逃げていきます」
- 「カリカリはほぼ何でも食べますが、ウエットフードはメーカーによって好みがあります」
- 「ドライフードを食べてくれない。私より食費がかかる……」
- 「ウエットフードは食べない。カリカリも好みに合ったものでないと食べない」
飼い主さんからはこんな声も
- 「カリカリだけではなかなか食べてくれないので、いつもウエットを半分混ぜて与えています」
- 「ウエットフードはちゅ~る以外は嫌いで、カリカリも苦手なものがたくさんあります。また、最初は食べてくれても、そのうち受け入れなくなるものも多数」
- 「ドライフードは好きなニオイじゃないと食べず、粒のサイズも大きめのものはほぼNG。定着のものを探すのに、かなり苦労しました」
- 「昨日まで食べていたフードを急に食べなくなることがあります」
- 「好みじゃないものはニオイだけで後ずさりする」
- 「数種類のドライフードをあげていますが、ダイエット用のフードだけはわざわざよけて食べます」
猫の好き嫌いについて獣医師に聞いた!
――アンケートの結果、7割の飼い主さんが「愛猫にフードの好き嫌いがある」と回答しました。猫が好き嫌いをする理由について教えてください。
山口先生:
「猫はもともと警戒心が高い動物です。また、野生では捕食した小動物を食べて生活しているため、傷んだものや危険なものを食べないような本能も備わっています。猫が好き嫌いをするのは、こうしたことと関係しているでしょう」
――飼い主さんからは「ウエットフードよりもドライフードが好き」「肉より魚系の味が好き」といった回答が多く寄せられました。それぞれどのような理由が考えられますか。
山口先生:
「猫が特定のフードを好む理由は、食べなれている、風味や噛み応え、歯ざわりが好きなどが考えられます。ドライフードではなくウエットフードが好きな猫もいるので、猫の好みによるものでしょう。
また、味についても好みによるものですが、肉に比べると魚のほうが香りが立つ印象があります。猫は嗅覚も非常に発達していますから、魚の香りにそそられるのかもしれませんね」
好き嫌いの多い猫にフードを食べてもらうコツ
山口先生:
「風味、食感、形状をポイントに、いろいろなフードを試してみるとよいでしょう。いくつかのフードを同時に試す場合は、小皿に入れて香りが混ざらない程度に離して置いてみてください。
また、落ち着いて食べられるよう、食餌環境を整えると食べることもあります。特に同居猫がいる場合は、落ち着かないから食べられないというケースもあります。そして、フードを出してから30分を目安に、食べないものは静かに片づけましょう。食べないからといって、食べるまでほかのものを与えずに粘るのはやめてください。猫は体調を崩しても食べたくないものは決して食べませんので、食べるフードを与えてください。
なお、運動させておなかを空かせる、遊びのなかでフードを与えてみる、少し温めて香りを立たせる、ひげが当たらない大きさで食べやすい高さの食器に替える、といった工夫も取り入れやすいのでおすすめです」
取材・文/長谷部サチ
※アンケートコメントは飼い主さんがご自身の体験を回答したものです。
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
※記事の内容は2025年7月時点の情報です。
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