猫のオシッコの粗相(そそう)は強烈な刺激臭がとれにくく、液体で広がりやすいため、掃除に苦労する方も多いでしょう。そこで今回は、猫のオシッコ汚れを極力キレイにするための掃除方法ついて、ハウスクリーニング会社代表植木照夫さんに教えていただきました。
洗えるもので粗相をした場合は「酸素系漂白剤」がおすすめ
まずは、クッションや衣類など、洗えるもので粗相をしてしまった場合の掃除方法をご紹介します。
用意するもの
酸素系の漂白剤
猫のオシッコのアンモニア臭には漂白剤が有効です。ただし、塩素系の漂白剤でつけ置きしてしまうと色落ちしやすいので、酸素系のものを選ぶといいでしょう。
バケツや洗い桶など
洗いたいものがすっぽりと入るものを用意しましょう。寝具などの大きなものの場合は、浴槽などを使用してもいいですね。浴槽を使う場合は、使用後に掃除をしてください。
掃除方法
①粗相をした部分に漂白剤を塗る
オシッコがついた部分に漂白剤の原液をぬり込みます。酸素系は塩素系に比べると色落ちしにくいですが、リスクがないわけではありません。色柄物の場合はまず目立たない場所で試し、様子を見ながら行いましょう。
②漂白剤をうすめてぬるま湯につけ置く
漂白剤に記載されているつけ置き用の濃度になるよう、ぬるま湯で希釈して30分程度つけ置きしましょう。長くつけすぎると色落ちの原因になるため注意してください。
③漂白剤をすすがずに洗濯、天日干しする
漂白剤はすすがずに軽く絞り、洗濯機で洗濯をしましょう。オシッコのニオイが移る可能性があるため、単独で洗ってください。洗濯後は天日干しすることで殺菌効果も期待できます。
洗えないもので粗相をした場合は「クエン酸」がおすすめ
続いては、ソファやベッドなど、洗えないもので粗相をしてしまった場合の掃除方法です。
多くのソファやベッドは吸収性があるため、液体であるオシッコは奥深くまで浸透してしまいます。そのため、残念ながらすべてのニオイを取り除くことはできませんが、表面の対処をすることで少しでもニオイを軽減しましょう。
用意するもの
- 柄付きのタワシ
- 水スプレー
- マイクロファイバータオル
- 使い捨ての手袋
- クエン酸スプレー
クエン酸スプレーは、水200mlに対し粉末のクエン酸を小さじ1(5mg)入れてよく振って作ります。高濃度のクエン酸水は刺激が強いので、必ず40倍以上に希釈して使用しましょう。
※クエン酸と塩素系の洗剤が混ざると、有毒ガスが発生するため大変危険です。使用時だけでなく、保管時も混ざらないように十分注意をしてください。
掃除方法
①粗相をした部分にクエン酸スプレーをかける
オシッコ臭の主な原因であるアンモニアはアルカリ性のため、酸性であるクエン酸を使用することで、中和消臭できます。汚れが広がらないように、スプレーボトルを寝かせ、縁から中心に向けてスプレーをしましょう。
②水スプレーでクエン酸を取る
希釈したクエン酸にもわずかな刺激臭があるため、水スプレーを使用してすすぎ作業を行いましょう。縁から中心に向かって水をスプレーがけし、マイクロファイバータオルを置いた上からタワシを当て、タオルにクエン酸を移し取ります。
猫がオシッコの粗相をした場所によって掃除方法は異なります。ぜひ参考にしてみてくださいね。
お話を伺った先生/植木照夫さん(ベスト株式会社代表取締役)
参考/「ねこのきもち」2023年12月号『悩める2大汚れをプロ技で簡単・キレイに ねこの嘔吐・粗相跡こうすればスッキリ!』
文/山村晴美
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。