猫と目が合ったときに、目を細めたりまばたきするのを見たことはありませんか?
眠そうでもない、まぶしそうでもない、そんなときに猫が目を細めるのはなぜ?
それは、言葉を使った会話ができない猫なりのコミュニケーション方法なのだそうです。
目を細めて、いったい何を伝えようとしているのでしょうか? 動物行動や人動物の関係を研究している小野寺温(のどか)先生が教えてくれました。
ジッと相手を見つめないことで敵意がないとアピール
猫にとって、目を凝視するのは敵意の表れ。ですから、仲間の猫と目が合ったときは目を細めたり、目をそらしたりして、心を許していることを伝えます。また、猫はリラックスしているときに目を細めるので、飼い猫同士で薄目で見つめ合ったまま、ボーッとしている様子が見られることもあります。
猫と目が合ったら…ゆっくりまばたきしよう
飼い猫の場合、人の目をジッと見つめることがあります。これは飼い主さんに何かを期待しての行為なので、猫に敵意はないでしょう。ただ、飼い始めなど、まだ信頼関係が築けていないときは、人が見つめ返すと怖がる猫もいます。そんなときは、ゆっくりとまばたきをして応えましょう。少し視線をそらしても。
小野寺先生によると、「猫にとって食事や安全な居場所を与えてくれる飼い主さんは、母猫のような存在。だから、猫同士のコミュニケーションを応用し、飼い主さんにも気持ちを伝えている」とのこと。飼い主さんも、猫同士のコミュニケーション方法を取り入れて、愛猫にもっと気持ちを伝えられるといいですね。
参考/「ねこのきもち」2021年4月号『愛猫と気持ちを通わす‶ネコメソッド″』(監修:帝京科学大学講師、動物看護師 小野寺温先生)
撮影/Akimasa Harada
文/ハナマサ
※この記事で使用している画像は2021年4月号『愛猫と気持ちを通わす‶ネコメソッド″』に掲載しているものです。