ターキッシュ・アンゴラという猫種をご存じですか? 優雅で気高く、スタイリッシュな体型で美しい長毛をもつターキッシュ・アンゴラは、見た目も性格もまさしく“貴婦人”。トルコで生まれ、世界中で愛されてきたターキッシュ・アンゴラの魅力をご紹介します。
【歴史】トルコで生まれ、ヨーロッパで愛されるも、絶滅の危機にあった!?
「ターキッシュ(=トルコの)」という名前のとおり、ターキッシュ・アンゴラはトルコ生まれの猫種です。1600年代初期にトルコの行商人がフランスに運んだことでヨーロッパの上流階級の間で珍重されるようになり、その後一般の人々にも飼われるようになりました。
イギリスでは、「最高の愛玩動物」として広まっていたペルシャンの繁殖に取り入られたために、純粋なターキッシュ・アンゴラは減少してしまいました。さらに第二次世界大戦の影響も受け絶滅の危機に直面しますが、1960年代にアメリカのブリーダーが純血種を守るための繁殖計画を始め、いまに至ります。
【特徴】柔らかい長毛、少しつり上がった目、とがった大きな耳がポイント
ターキッシュ・アンゴラといえば、きれいなオッドアイをもつホワイトの猫がよくモデルとして使われているので有名ですが、実は毛色や目色は多数の色が存在します。被毛は長毛のシングルコートでとても柔らかく、絹のようにしなやかに輝きます。
耳は大きく直立しており、目はアーモンド形の大きな目をしていて、とてもキュートな顔立ちです。からだはやや細身で引き締まった筋肉をもち、四肢は細くスラッと伸びていて、しっぽは長くふさふさしているのが特徴です。
【性格】神経質で繊細だけど、人懐っこく飼い主さんには忠実な一面も♡
ターキッシュ・アンゴラが“優雅で気高い貴婦人”といわれる所以は、その姿だけでなく性格にもあります。神経質で繊細な一面がある一方、人懐っこく遊び好きでもあり、「自分が気に入った飼い主にだけ心を許す」という猫らしい性格なのです。
人とのコミュニケーションは大好きなので、在宅時間が長く一緒にいる時間をたくさん作ってあげられる人や、遊びに積極的に付き合ってあげられる人が飼い主に向いています。
日本ではまだあまり聞きなれない猫種のターキッシュ・アンゴラ。一度は絶滅しかけたものの、ブリーダーの努力で純血種が守られてきたのは、美しい容姿と人懐っこい性格でヨーロッパをはじめ世界中の人を魅了してきた証といえるでしょう。
ペットショップや猫カフェでターキッシュ・アンゴラに出会ったら、ぜひその背景にも思いを馳せながら、素晴らしい被毛を堪能してくださいね♪
参考・写真/ねこのきもちWEB MAGAZINE『ターキッシュ・アンゴラの特徴と性格・飼い方・価格相場など|猫図鑑』(監修:CFAオールブリード国際審査員 サンフラワーキャットクラブセクレタリー ヤマザキ動物専門学校講師 ヤマザキ動物看護専門職短期大学講師 高野八重子先生)
文/Ru-Rie