三毛猫やカギしっぽ猫が幸運をもたらすという言い伝えは有名ですが、ジャパニーズ・ボブテイルも縁起がいい猫種といわれているのを知っていますか。縁起がいいとされる理由を探るべく、体の特徴や猫種の誕生にまつわる話など、ジャパニーズ・ボブテイルの魅力を紹介します。
ジャパニーズ・ボブテイルの特徴
Nynke van Holten/gettyimages
ジャパニーズ・ボブテイルは古くから日本に生息する日本猫をルーツにもつ猫種。スラリとした体型に、大きな卵形の目が特徴です。毛の色は単色や二毛、三毛、パーティーカラーなどバラエティに富み、毛の長さもショートヘアとロングヘアが存在します。
しっぽに最大の特徴が
そんなジャパニーズ・ボブテイルの最大の特徴といえば、ポンポン状の短いしっぽでしょう。尾の骨が必ずひとつ以上のキンクになっていて、しっぽの長さは伸ばしても3インチ(約7.5cm)以下しかありません。
日本を代表する猫になった理由
現在日本に生息している猫は、1000年以上前に中国から渡ってきたといわれています。かつてはしっぽの長い猫が主流で、貴族に飼われていましたが、鎌倉時代にしっぽの短い猫が中国から持ち込まれ、江戸時代の中期から庶民の間でもしっぽの短い猫が飼われるようになったのです。
日本にしっぽの短い猫が多い理由
海外では珍しいしっぽの短い猫が、日本に多くいるのはなぜでしょう。
その昔、長くてまっすぐなしっぽをもつ猫が長生きすると、しっぽが二つに割れて“猫又”という妖怪になるといわれていました。人々が言い伝えを恐れたことから、短いしっぽやカギしっぽの猫を大切にするようになったという説があります。
縁起がいい猫といわれる由縁は?
カギしっぽの猫は縁起がいいとされていますが、ジャパニーズ・ボブテイルのしっぽはキンクになっているため、縁起がいいしっぽをもっているといえます。また、招き猫のモデルになった猫ともいわれているため、縁起がいい猫種とされているのでしょう。
「このコもジャパニーズ・ボブテイル?」と思ったら!
アメリカの認定協会「CFA」では、一般の家庭猫でも条件を満たしていれば、ジャパニーズ・ボブテイルとして猫種の認定をしてもらうことができます。ジャパニーズ・ボブテイルの特徴に当てはまる場合は、登録申請を行うことで血統書付きの猫になる可能性もあるでしょう。
【ジャパニーズ・ボブテイルの体の特徴】
- 小柄で体重が2.7~4.3kg
- 体や足が細長くて筋肉質
- しっぽの骨がひとつ以上のキンクになっている
- しっぽの長さは、伸ばしても3インチ以下
- 頭部はほぼ正三角形で、頬骨が高く、柔らかく丸みを帯びている
- 大きな卵形の目
- 離れ気味で直立した耳
- 鼻筋の通った長い鼻
- 口元に「ウィスカーブレイク」といわれるくぼみがある
ジャパニーズ・ボブテイルは、世界に認められている唯一の「純血種の日本猫」です。もし、身近にいる猫が猫種認定されたら、それだけでも幸運なことなのかもしれません。
参考/ねこのきもちWEB MAGAZINE『ジャパニーズ・ボブテイルの特徴と性格・飼い方・価格相場など|猫図鑑』(監修:CFAオールブリード国際審査員 サンフラワーキャットクラブセクレタリー ヤマザキ動物専門学校講師 ヤマザキ動物看護専門職短期大学講師 高野八重子先生)
文/こさきはな
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。