猫が好き
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野良子猫を保護して暮らすも、「家庭内別居」状態!? 月日を重ね「相棒」となるまでの変化にグッとくる

ねこのきもちWEB MAGAZINEでは、ハマグリちゃんとの出会いや今の暮らしなどについて、飼い主さんに2回に分けて(2020年10月/2022年3月に取材)お話を伺いました。
車の下でうずくまっている子猫を発見
子猫は警戒しているのか、飼い主さんのほうをジッと見ていたそう。飼い主さんはこのとき、運命を感じてしまったといいます。
「子猫を見つけたとき、ちょうどLINEの待ち受けにしていた猫とソックリだったので、驚きました。なんとなく運命を感じたのですが、『まだ小さいからママが迎えに来てくれるかも』と思い、とりあえずごはんを与えて様子を見ることに。
その日から、仕事終わりに猫のごはんを買って帰り、家に着いたら与える、という日々が続きました」
そんなある日、飼い主さんは子猫のある行動を見て、保護することを決意します。

「子猫にごはんを与えたあとの行動を見ていたら、なんと車のタイヤの部分から車の中に入って遊んでいたんです!
子猫は警戒心が強くて、ごはんを与えたらすぐどこかに消えていたんですが、まさか車の中で遊んでいたとは…。
私は一人暮らしのため、『猫を飼ったら可哀想ではないか?』と思い、保護主さんを探す活動も始めていたのですが、あの光景を見たとき『このままだといつか危険な目に遭う』と考え、保護しようと決めました」
大雨の日、保護することに成功
捕獲は難しいかもと思っていたけれど、7月の初旬に思いがけない出来事が起こります。この日は大雨だったのですが、飼い主さんがいつも通りに家のドアを少し開けておいたところ、子猫がひょいっと家の中へと入ってきたのだそうです。
「今まで全然入らなかったのに、ごはんのところまで来て食べ始めたので、すかさずドアを閉めました。『出してー!』と騒ぐかと思いきや、意外と大人しくて。家の中の探検が始まりました」
「抱っこなんて夢のまた夢」と思っていたら、徐々にハマグリちゃんに変化が
実は飼い主さんは、これまでにハマグリちゃんを一度も触ったことがなかったのだそう。近寄るだけで逃げられてしまい、「抱っこなんて夢のまた夢だった」と、当時の心境を話します。
「ワンルームなので一緒の空間で生活することになりましたが、ハマグリがソファとクローゼットで生活し、私がベッドの狭いスペースで生活するという“家庭内別居”をしばらく続けてました」
「ナデナデが気持ちよかったのか、自分から『撫でていいよ』という顔で見てきたり、寄ってくるようにもなりました。甘えたいけどうまく甘えられない、どうやって甘えていいかわからない…という感じが愛おしかったです。今でもまだちょっとそういう感じですね(笑)」
今では抱っこのおねだりや、お出迎えもしてくれる♪

寝るときも飼い主さんの顔の横で寝たり、飼い主さんのトイレやお風呂にも毎回ついてくるほど、ハマグリちゃんは甘えてくるようになったそうです。
「抱っこも諦めていましたが、やっぱり甘えたかったんですね。ある日ベッドで寝てたら、ハマグリが横に来て、私の顔をずっと見ていたことがあったんです。私は寝たフリをしていたんですが、そこから少しずつ距離が縮まったような気がしています。
そして、病院の先生に撫で方を教えてもらい、ごはん中にナデナデが成功したぐらいから一気に縮まりましたね! やっぱりナデナデされたいなんて、子どもなんだなって…ほんとに可愛いです」
ハマグリちゃんとの出会いで、毎日幸せを感じられるようになった

「恥ずかしいのですが、『幸せ』を感じるようになりました。転勤で知り合いも少なかったなか、寂しい毎日に急に幸せが舞い込んできたって感じです。とにかくハマグリが可愛くて…行動のすべてが可愛いです! 」
ハマグリちゃんの「その後」に迫る!
「実は最初の頃に一度、ハマグリが脱走したことがありました。そのときはまだハマグリを迎えたばかりで、脱走防止柵なども立てておらず、私が玄関のドアを開けたタイミングでスルッ…と蛇みたいに外へ抜けていってしまったんです。
ハマグリは外に出て走り回り、車の下で毛繕いなどを始めて。それを見て、私は『あ、終わった』と一気に顔が青ざめました。
大人なのに夜中に外で大泣きしていたら、ハマグリが車の下から『え? 大丈夫?』と心配するかのように寄ってきてくれて。このタイミングを逃してはいけないと、ガッとハマグリを捕まえて家の中に連れ戻すことができたんです」
「ハマグリを脱走させてしまったことが本当に申し訳なくて。捕獲後に家の中で大泣きしていたら、ハマグリも『なんかゴメン…』みたいな顔になっていて。それからのハマグリは、玄関にも来なくなり、外に出たいというしぐさを一切見せなくなりました。
ハマグリはたぶん、『自分がいなくなったらこの人は…』と心配になったのかもしれませんね」
今では大切な相棒に
「私が熱で数日会社を休んだとき、ハマグリは心配そうにずっと横についてくれたり、お気に入りのネズミのぬいぐるみを私の横に置いてくれたりと、気遣ってくれたことがありました。
最初は、私はハマグリの『親代わり』のつもりでしたが、今はお互い助け合って生活していて、もう『絶対に欠かせない相棒』という感じです。
ただ、家具はほとんどハマグリに占拠されたので、私のほうが立場が弱くなってきていますね(笑)」
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