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ちょっかいを出そうと待ち構える妹猫から守った結果が…「アイツのご飯を盗み食いするためさ!」【連載】渋ネコししまるさん#151

 ししまるが階段の下に座りこみ、僕の顔をじっと見てきました。これは「2階に上がりたい」の合図です。それもそのはず。妹分まるこがちょっかいを出そうと、ししまるが階段を登る時を狙って背後で待ち構えていたからです。
「いるんです…彼女が…」
“お任せください”

 僕はししまるとまるこの間に入って、ししまるの盾になりました。それを待っていたししまるは逃げるように駆け上がり2階の寝室へ。まるこは僕の足元で獲物を狙うような姿勢をしながらししまるを覗き見ていました。
むずむず…
 ししまるはベッドに登るのかと思いきや、ベッド脇のまるこのご飯入れの前へ。そしてつまみ食いを始めました。避難したかっただけじゃなく、一瞬の隙をついて盗み食いするためだったのか…!
“お前のご飯はオレのもの。オレのご飯もオレのもの“ な困った猫です。

 そのカリカリ音を聞いてスイッチが入ったまるこは、階段を駆け上がり僕の足の間をするりと抜けてししまるに猫パンチ。そりゃあ怒るのも理解できる…。
“つまみぐいっていうレベルじゃねぇぞ!“

 そんな気持ちがこもった一撃も、しかし、ししまるのがっつき力には効きませんでした。
隣のご飯はさぞ美味しい?
「後で食べようと思ったのにっ!」
 結局、ししまるはまるこの食べ残しを完食し、布団で丸くなりました。

 僕はししまると布団の間に手を差し込みながら横になりました。するとまるこが僕の足に体をもたれかけて毛繕い。手にはふかふか、すねにはほわほわの至福の時間です。

 ししまるを何から守ったのかすら忘れた僕は、あっという間に夢の中へと駆け出していきました。

Taco(たこ)プロフィール

東京在住の漫画家・イラストレーター・キャラクタデザイナー。
「ちいさな猫を召喚できたなら」「3匹のちいさな猫を召喚できたなら」「ぷっちねこ。」(徳間書店)など、好評発売中。「ちいさな猫を召喚できたなら」は重版後、中国版・韓国版・インドネシア版も発売。
現在、Web上では不定期に新作漫画を更新中。詳しくは以下のSNSへ。
・Instagram
 Tacoのインスタ: @tacos_cat
 ししまるのインスタ: @emonemon
・Twitter@taco_emonemon
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