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実は役に立たないヒゲ、意外に役立つプヨプヨおなか【ざんねんな猫の生態】

ヒゲの危険サイン、従うかどうかは猫次第?

鼻の周りやあご、目の上(人間でいう眉毛部分)など、顔をグルッと囲むように生えている猫のヒゲ。その役割は、障害物までの距離や、その場所を通り抜けられるかどうかを確認するための「感知器」です。

ヒゲが当たったら、「障害物があるから危ないぞ!」「この場所は通れないから進むのは危険!」というサインを、猫自身に伝える機能を持っています。

しかし、それはあくまでヒゲが持っている機能であって、その危険サインを採用するかどうかは、猫次第。もともと用心深い動物である猫は、ふつうの状態ならそのサインに従います。

ただし、何か好奇心をあおるものや夢中になることがあると、一気に理性が吹っ飛んでしまうのも猫。ヒゲが当たろうが体をぶつけようが、一直線に突き進んでしまい、たいていは後悔する結果になるのです。

よく動画で見かける、小さいビニール袋に飛び込んで失敗したり、細い筒に突っ込んで抜けなくなったりした猫ちゃんたちは、優秀なヒゲの忠告を聞かなかった好奇心丸だしの愛すべきおバカちゃんなわけです。

見ても触っても愛しい、癒しのプヨプヨおなか

「わがままボディ」の猫ちゃんの魅力といえば、プヨプヨ・タプタプのおなか。歩けば右に左にゆれ、寝たり座ったりすればダラ〜ンと流れるおなかの肉さえも、愛しく見えてしまうのが猫好きさんの性でしょう。

このおなか、別名「ルーズスキン」とも呼ばれている通り、正体はぜい肉や余分な皮。日本語で訳すと「締まりのない、だらしのない皮」です。

一説には、おなかの内臓を守るためのものと言われていますが、お肉のつき具合は個体差があるので、本当に役に立っているのかは謎。猫自身のためというより、猫飼いさんの癒しに、プヨプヨおなかは一番役立っているのかもしれませんね。

[監修]今泉忠明先生
哺乳動物学者。「ねこの博物館」館長、日本動物科学研究所所長。
「おもしろい!進化のふしぎざんねんないきもの事典」「おもしろい!進化のふしぎ続ざんねんないきもの事典」(ともに高橋書店)など、著書多数。

出典/「ねこのきもち」2017年12月号『ざんねんな猫の生態』
イラスト/モリヤ リョウコ
文/ヤマモト トモミ
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