猫が好き
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犬の散歩中、植木から子猫の鳴き声… 1年経って輝くような美猫に大変身
1年経った2023年10月2日、飼い主さんは、X(旧ツイッター)に「当時は、小さな命を守ることに毎日必死だった。ここまで大きくなってくれてありがとう」とのコメントとともに、美しく成長した愛猫の写真を投稿しています。詳しいお話を伺いました。
2022年10月2日。公園で鳴き叫ぶ小さなトラ猫との出会い

飼い主さん:
「先住の保護猫で黒猫の『ノア』は、フランス語で黒色を意味する『noir(ノアール)』から付けました。同じく、色にまつわる名前にしたいと思い、メルの被毛がはちみつのような色合いをしていることから選びました」
昨年、飼い主さんの妹さんは、公園を散歩中、植木の中で子猫が鳴いていることに気づきました。そばに母猫はいないか、周囲を見渡しましたが、姿は見られません。大きな声で鳴く子猫を心配した妹さんは、飼い主さんに連絡をしました。
公園に駆けつけた飼い主さん夫婦は、子猫の捜索をスタート。ところが、生い茂る植木が邪魔をして、なかなか小さな子猫の姿を見つけることができません。
そこで、飼い主さん夫婦は、スマートフォンのライトを点灯。周囲を照らしながら、さらに植木を手でかき分け、子猫を探し続けました。しばらくして、右手が子猫の体に触れたのを感じた飼い主さん。思いきって抱き上げると、小さなトラ柄の子猫が姿を現しました。
飼い主さん:
「獣医さんからは、生後3〜4週間くらいと言われました。あのとき、右手に感じた小さな体や温かさを今でも覚えています。『何がなんでも、どんな未来でも、私たちが絶対に幸せにするからね!』と強く思いました」
初めての“子猫育て” 試行錯誤する日々がスタート

飼い主さん:
「当初、下痢が続き、ノミだらけで、数日に1回は通院。獣医さんはもちろん、猫と暮らしている友人、SNSなどから情報を得ながら模索する日々でした。私の判断ひとつが、この子の生死を左右するという“命の重み”を感じました」
飼い主さん夫婦は、メルちゃんのために段ボールで即席のハウスを制作。当初は、毎朝、ハウスの中で生きていてくれるかハラハラしながら確認したといいます。ところが、そんな飼い主さん夫婦の心配は、あっという間に、メルちゃんが吹き飛ばしてしまいました。
飼い主さん:
「毎日が成長の連続。ごはんもよく食べ、よく眠り、よく遊び、家中を走り回っていました。感染症の検査結果も陰性とわかり、これで一緒に安心して暮らせることがわかったときは、とてもうれしかったです」
おてんば娘に家族はメロメロ 幸せを与えてくれたメルちゃん

飼い主さん:
「ノアと初対面を果たしたときも、ノアは警戒して威嚇していましたが、当のメルはおかまいなし。自分より何倍も体が大きいノアのことを追いかけ回したり、飛びついたりして遊んでいました。メルは、“無敵猫”ですね。(笑)一方、ノアは、私たちが体のどこを触っても怒らず、温厚になりました。もしかすると、やんちゃなメルに振り回されたことで、あきらめの境地に達したのかもしれません(笑)」
メルちゃんをお迎えして、ノアちゃんと飼い主さん夫婦は、少しずつ変化をしながら新たな家族の形を築いたようです。今、飼い主さんからメルちゃんに伝えたいメッセージとは……?
飼い主さん:
「『絶対に幸せにする』その思いは、今も継続しているよ。メルは、幸せを感じているかな? 私たちは、たくさんの幸せをもらっています。“へそ天”で寝ている姿を見ると、とても穏やかな気持ちになるよ。ここまで生きて、大きくなってくれて、本当にありがとう。これからも、やんちゃでおてんば娘でいてね。大好きだよ!」
最後に、飼い主さんに「猫と暮らす魅力」について伺いました。
飼い主さん:
「猫と過ごす時間は、とてもゆっくり。ひだまりの中で穏やかに眠る姿を見ると、とても心が安らぎます。家族にお日様のような温かさを与えてくれるところが魅力だと感じます」
優しい“きょうだい”と飼い主さん夫婦に囲まれながら、のびのびと過ごしているメルちゃん。これからも、家族みんなでたくさん楽しい思い出を作ってほしいですね。
写真提供・取材協力/@iziz123_さん
取材・文/佐東みかん
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