ついついはまる「猫漫画」。ご存じですか?
ちょっとしたSNSの発信が大きなトレンドとなる昨今。Twitterでも猫をネタにした漫画が話題となり、雑誌連載や書籍化に繋がったケースがあります。今回はそういったTwitter発の猫漫画をご紹介する第2弾です!
ふてぶてしい態度がリアルかわいい♡『俺、つしま』
『俺、つしま』は、元野良猫の「つしま」が「おじいちゃん」の家猫になって、他の家猫や通い猫たちと共に暮らしていく日常系猫漫画。飼い主のおじいちゃんを「じじい」と呼ぶなど、態度が妙にふてぶてしいつしまは、ぽっちゃりとした丸っこいフォルムがかわいいと大人気!
毛を1本1本描き込んだような描写や、表情のすべてが写真のようにリアルで、作者の猫に対する深い愛情を感じます♡
このつしまのモデルは、作者であるご兄妹が飼っているキジトラの猫ちゃんだそうです。本物もなかなかのぽちゃカワですね♡
そして、つしまのリアルさに反して、飼い主の妹さんがモデルだというおじいちゃんは青ざめた米粒のようなシュールなキャラで描かれています。こちらが『俺、つしま』のおもしろさの1つでもあるのです!
『俺、つしま』はこんな風に始まった!
つしまとおじいちゃんとの生活はこんなふうに始まりました♪
妙にふてぶてしい態度で接し、唐突にゴロンと寝転がって遊びをねだる、そんな自由気ままな姿がいかにも猫っぽくておもしろ可愛いですよね♡
ズン姐さん、ちゃー、オサム。個性豊かな猫たち
つしまの他にも、おじいちゃんと同居して20年以上になる「ズン姐さん」をはじめとする個性豊かな猫がたくさん登場します。
おじいちゃんに「ツーさん」と呼ばれるようになったつしまに、怖がりでケンカも弱い「ちゃー」、地回り猫として通ってくる「オサム」を加え、一家はどんどん賑やかになっていきます。
おもしろいだけじゃない、ハートフルな一面も。
猫と人とのクスッと笑える日常が描かれる『俺、つしま』ですが、笑えるだけではなく、高齢になって寝ていることが多くなったズン姐さんへのおじいちゃんの言葉など、心温まる部分もあるのがこの漫画の魅力です。
Twitter初出は2017年7月22日ですが、1年も経たないうちに書籍化が決定し、2018年4月24日には第1巻を小学館から刊行。重版を重ねて、すでに第2巻が待望されています!
涙をぬぐう猫が涙をさそう♡『夜廻り猫』
『夜廻り猫』は、人の涙の匂いを感じとることのできる猫、「遠藤平蔵(えんどう・へいぞう)」が主役の1話完結型8コマ漫画。平蔵が人々のもとに夜な夜な現れては、心の奥深くにある憂いにそっと寄り添い、人の心に灯りをともして歩きます。
『夜廻り猫』はこんな風に始まった!
Twitter上で掲載が開始されたのは2015年10月。当時は、まさに平蔵が夜毎現れるのを連想させるように毎晩1話ずつ更新されており、その掲載を心待ちにするファンも多かったそうです。
平蔵と一緒にいるのは片目の子猫、「重郎(じゅうろう)」。人気キャラクターの1匹で、作品の途中で平蔵と出会い、見習いとして一緒に夜廻りするようになりました♪
リアルな体験が心に響く♡
この漫画の見どころは、実体験に基づいたエピソードが多数収録されているところです。
第210話では、就職活動がうまくいかず、自分の価値を見いだせずに思い悩む女性が登場。ひそかに名前をつけて可愛がる野良猫に勇気づけられ、見事内定を勝ち取ります!
なんとこのエピソードは実体験に基づいたもの!漫画に登場した歌舞乃助くんは、心優しい飼い主さんと出会い、今も家猫として幸せに暮らしています♡
こんなふうに『夜廻り猫』には、思わず目頭が熱くなるような素敵なお話がいっぱいです♪
過酷な現実と闘う人も。
平蔵が訪れる人たちの抱える憂いはさまざまで、中には幼いながら病気のために手術を繰り返し、過酷な闘病生活を送る男の子も。そんなとき平蔵は、男の子の心と体の痛みに寄り添うべく体を張り、男の子を励まそうと精一杯の笑顔を見せるのです。
泣いているのは人だけじゃない。
第349話に登場する「ラミー」は元野良猫。先住犬の「らぴ」に遠慮して、自分の気持ちを封じ込めてしまっています。平蔵はそんなラミーの気持ちを察知して現れ背中を押しますが、ラミーはお父さんたちに嫌われたくないから我慢するというのです。
そんな健気なラミーになんだか少ししんみりしてしまいますが、最後のコマをよく見てください。お母さんの手には、お父さんがらぴを入れて背負っているのと同じリュックが♪
このあとのラミーの嬉しそうな顔が目に浮かびますね♡
今宵の平蔵はあなたの元に訪れるかもしれません。
平蔵は悩みを解決してくれるわけではありませんが、「おまいさんなら大丈夫」とそっと後押ししてくれるような肯定感が心地よく、そのさりげなく深い愛情が心に沁みわたります。
シリーズ累計40万部を突破し、第21回手塚治虫文化賞も受賞した大ヒット作品である『夜廻り猫』。最新単行本第4巻は2018年7月23日に講談社から発売されたばかりです!
「つしま」と「平蔵」、性格的にはとても対照的な2匹が紡ぎだすそれぞれの物語。共通しているのは、どちらも実在する猫がモデルとなっていることです。そこには、作者の猫たちへの深い愛情が素直に描かれており、特に猫飼いさんには響くものがあるのではないでしょうか。
どちらも1話が短いため、テンポ良く読めるのもオススメポイントの1つです♪Kindle版も発売されていて手軽に手に取れるようになっているので、第一弾でご紹介した2作品と合わせて、ぜひチェックしてみてくださいね♡