「猫の語源は『寝子』である」ともいわれるように、猫がよく寝る動物であることは、皆さんもよくご存知でしょう。猫の睡眠時間の平均は、1日13~14時間程度といわれていますが、警戒心が強いために、眠りは浅く、よく夢を見るといわれています。今回は、猫の睡眠に関する雑学・豆知識をご紹介します。
猫は人の4倍もの夢を見る!?
動物は、浅い眠りである“レム睡眠”と、深い眠りである“ノンレム睡眠”を交互に繰り返す睡眠サイクルを持っていますが、猫の眠りはそのレム睡眠の時間が長いという特徴があります。そして、人はレム睡眠のときに夢を見るとされていますが、それは猫も同様で、睡眠時間の長さを考慮すると、人の4倍もの夢を見ている計算になるのです。
寝相から深層心理を探ってみよう!
警戒心の強い猫は、眠っている間も護身に余念がありません。急所を隠し体温を保つために、丸まったポーズで寝ることがほとんどです。しかし、安全と判断した場所で気温も快適な場合は、そのときの状況に合わせてさまざまなポーズで寝ることがあります。
おなかを見せる「仰向け寝」
通称『ヘソ天』と呼ばれるこのポーズ。心から安心しきっている警戒心ゼロの寝相です。
ぴったりくっつく「寄り添い寝」
飼い主さんのそばにぴったりとくっついているときは、飼い主さんのニオイや体温を感じて穏やかな気持ちで寝ているようです。
顔を隠す「ばってん寝」
顔を両前足で隠すような寝相のときは、明るさが気になって深く眠れていないのかもしれません。
同居猫と仲良く「猫団子」
子猫気分でいるようです。くっついて眠ることで暖をとり、お互いに安心感を得ているのでしょう。
ヒゲが動くのは夢を見ているとき?
人は夢を見ているとされるレム睡眠中に眼球が動くことがわかっていますが、それは猫も同じです。猫は体の構造上、まぶたとヒゲを動かす神経が一緒になっているため、夢に眼球が反応し、それがヒゲと連動して動いているようです。
つまり、ヒゲが動いているということはレム睡眠に入っている証拠とも考えられ、夢の中である可能性が高いのです。
雨の日は眠る時間が長くなる!?
猫は天候で睡眠時間が変わるといわれています。その理由は、小動物を狩って生活をしていた野生の頃の名残にありました。当時、猫は獲物が隠れてしまう雨の日には、次の晴れた日にしっかりと狩りができるよう、体力温存のために休息に努めていたといいます。それに加え、猫はもともと濡れることが苦手な性質。室内で安心して暮らすことの多くなった現代でも、雨の日は寝てやり過ごす傾向があるようです。
そばにくっついて安心したように眠る愛猫の顔を見るときほど、飼い主さんにとって幸せな瞬間はないですよね。見れば見るほどかわいくて、その夢の中をのぞき見してみたくなってしまいます。どうかその夢が皆さんの愛猫にとって幸せなものでありますように♡
参考/「ねこのきもち」2016年1月号『新春 猫夢診断 ねこと人の睡眠中のフシギに迫ってみました。』(監修:哺乳動物学者 「ねこの博物館」館長 日本動物科学研究所所長 今泉忠明先生)
文/HONTAKA
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。