ネコ科の動物であるトラを含め、猫の種類や年齢、暮らす環境などによっても猫の生態は異なります。今回は、「やっぱりね(笑)」と納得しちゃうことや「へー!」と驚くことなど、不思議だけどちょっと笑える、ざんねんだけどやっぱり可愛い!そんな猫たちをご紹介します。
トラの狩りの成功率はたったの1割!?
ネコ科の中でもライオンと並んで強い動物として知られているトラですが、じつはどちらも狩りはイマイチなのだとか。それは、単独行動だからということも考えられるようです。また、捕まえた獲物が大きいので、たとえ9割の獲物を逃してしまってもトラは気にしないのです(笑)。
スフィンクスは見た目通り寒さに弱い
もともと暑い半砂漠地帯で暮らしていた猫は、ただでさえ寒さに弱い動物。そのため、毛がないスフィンクスはさらに寒さに弱い傾向があります。
スフィンクスは、ほかの猫に比べると皮下脂肪や皮脂の分泌は多いのですが、その保温効果はもこもこの被毛とは比べ物になりません。つまり、スフィンクスは見た目通り、超寒がりということなんですね。
「狩りってなぁに?」
猫は本能的に狩りができると思っていませんか?じつは、それは間違い!ネコ科の動物が狩りができるのは、生後3ヶ月頃の「社会化期」に母親からそのノウハウを教わっているからなのです。本来なら、子猫は一人前になるまで母猫のマネをしながら生きる術を学びますが、それ以前から人に飼われている、生粋の飼い猫は「狩りってなぁに?」といった状態なのです。
しっぽ=へび!?
生きる術を身につける「社会化期」前の子猫にとっては、世界は不思議なことでいっぱい♪しっぽが自分の体の一部であることをまだ理解できていない子猫は、細長くて動くものをヘビと勘違いして、「食べられるかも!」と、クルクルと追いかけることもあります。また、鏡に映る自分を敵だと思うことも(笑)。
マンチカンはケンカが「激弱」
猫といえば猫パンチ!ケンカのときも猫パンチで相手を攻撃します。しかし、短足のマンチカンが放つ猫パンチは、リーチが短いため威力がありません(笑)。ということは、お察しの通りマンチカンはケンカが弱いのです。しかし、明らかに勝てない相手にも、果敢に挑戦していくのがマンチカン。もし、柔道やレスリングができれば、体高の低さを武器にして、勝利を収めることができたかもしれませんね!
見た目どおりのスフィンクスやマンチカン(笑)。わかっていてもやっぱり可愛いですね!「ざんねん」な部分も含めて、私たち人を魅了して止まない猫の魅力!もっともっと大好きになりそうです。
参考/「ねこのきもち」2017年12月号『どうしてそうなった!?不思議だけど愛おしい ざんねんな猫の生態』(監修:哺乳動物学者 「ねこの博物館」館長 日本動物科学研究所所長 今泉忠明先生)
イラスト/モリヤリョウコ
文/ishikawa_A