インターホンの「ピンポーン」の音が鳴ると、愛猫が耳をピンと立てた「イカ耳」になっている光景を目にしたことはありませんか? 耳は、猫の感情が表れやすい場所。ピンと立った耳には、猫のどんな気持ちが隠されているのでしょうか? さっそく見ていきましょう。
理由1:リサーチしている
インターホンなど何かの音を聞いて、耳だけを音がする方へくるっと動かしているのは、その音をリサーチしているときのしぐさです。ここでは顔と違う方向に耳を動かしているのがポイント。パラボラ集音器のようにして気になった音に集中し、その音の正体を探ろうとします。
猫がいろいろな角度に耳を動かせるのは、耳の根元に27もの筋肉があるためです。約180度自由に動かすことができるそうですよ。
理由2:興味・緊張
音に対して、耳だけではなく目もその方角に向けている場合は、興味があったり、緊張をしていたりするときです。獲物らしきものや慣れていないものに対して、もっと詳しい情報を得ようとしています。
理由3:恐怖・警戒
インターホンが鳴ると、イカ耳になって猫タワーの上で固まっていたり、リビングから2階へ駆け上ったり、またはローテーブルの下に隠れたり……。そんなときは、音に対し恐怖心や警戒心を抱いているのかもしれません。インターホンの音だけでなく、宅配トラックのエンジン音や雷の音など、猫によって苦手な音が異なるようです。
理由4:怒り・拒否
音を聞いたときだけでなく、何かに対して、怒りや拒否の気持ちが湧いたときにも「イカ耳」になります。例えば、同居している猫や、窓から見える外のノラ猫などに対して、怒りをアピールする際に見られることも。
気持ちの強さは耳の反り具合に表され、気持ちが強いほど、耳が反る角度が大きくなります。「近づかないで!」という気持ちを抱いている場合もあるので、これ以上回らないというほど耳を反らせているときは、しばらくそっとしてあげましょう。
耳は、猫が情報を一番最初にキャッチする場所で、五感の中で最も優れている器官だといわれています。耳の角度や形をよく見ると、猫がどんな音に反応し、どのように感じているのかを分かってあげられるかもしれません。ぜひ、猫のかわいい「イカ耳」をじっと観察してみてくださいね。
参考/「ねこのきもち」2018年9月号『キホンからカンチガイしやすいものまで パーツでわかるねこのきもち』(監修:帝京科学大学助教 動物看護師 小野寺温先生)
文/hattori
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。