猫の目は光の量や感情の変化によって、瞳孔の大きさや目の動かし方が変わるといわれています。そこで今回は、猫が目を使ってよくする4つのしぐさと、そのしぐさに込められた猫の気持ちについて、動物看護師の小野寺温先生に教えていただきました。
目を一瞬閉じるのは「親愛」のサイン
目が合ったときや、人に呼びかけられたときに目を一瞬閉じるのは、猫にとってあいさつのひとつ。「信頼していますよ」という、親愛の気持ちを表しています。
猫からこのしぐさをされたときは、人も同じように返すと猫を安心させることができますよ。
まぶたをつり上げるのは「警戒・興奮」のサイン
猫は大きな音に警戒したり、遊びの最中に興奮したりすると、まぶたがつり上がってつり目に見えるときがあります。これは、耳に力が入ることで顔全体が後ろに引っ張られ、まぶたも一緒に引き上げられるとからだといわれています。
気持ちが強いほど顔全体に力が入り、耳が反って目もつり上がるため、より表情がきつくなることもあります。
じーっと見つめるのは「観察・主張」のサイン
猫がじーっと見つめてくるのは、何かに強く興味をもったときや、相手に気づいてほしいとき。新しいおもちゃを見つけたり、人が何か作業をしたりしている最中などによく見られるしぐさです。
逆に、猫をじっと見つめるのは、その猫に対して”敵意”を表すことになってしまうので注意しましょう。
視線をそらすのは「降参」のサイン
猫がじっと見つめられたときに視線をそらすのは、「自分のほうが弱いです」と降参を認めているときにするしぐさです。これは、無駄な争いを避けて、自分の身を守るためだといわれています。
一方、気が強い猫の場合は、相手をにらみ返して臨戦態勢に入ることもあります。
目という1つのパーツだけでも、じつにさまざまな表情や感情の変化が現われていることがわかります。みなさんも、日ごろ愛猫がどのように目のパーツを動かしているのか観察してみて、コミュニケーションに役立ててみてはいかがでしょうか?
お話を伺った先生:小野寺温先生(帝京科学大学助教 動物看護師)
参考/「ねこのきもち」2018年9月号『キホンからカンチガイしやすいものまで パーツでわかるねこのきもち』
文/宮下早希
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。