猫と暮らす
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猫がジャンプに失敗したり、ジャンプしようとしてしないのはなぜ?|獣医師解説
ジャンプの構えをする愛猫を眺めていたら、跳んだ瞬間にジャンプに失敗。構えからジャンプまでの短い時間で、猫の身に何が起きたのでしょうか? 猫がジャンプに失敗したり、ジャンプしようとして止めたりする理由を、ねこのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生に教えていただきました。
そもそも、なぜ猫はジャンプが得意なの?
――猫はジャンプ力に優れていますが、そもそも、なぜ高くジャンプをするようになったのでしょうか。
岡本先生:
「それは、高いところに登って狩りをしたり、安全の確保をしたりしていたためといわれています」
――野生時代の名残で、飼い猫もジャンプが得意なのですね。
ジャンプに失敗しちゃう原因
――猫が得意なジャンプに失敗するとしたら、どんな原因が考えられますか。
岡本先生:
「ジャンプに失敗する原因としては、『フローリングで滑った』『目測を誤った』という理由のほかに、『肥満』『加齢による筋力低下』『爪の伸びすぎ等による前足のケガ』『関節炎』『脊椎・脊髄疾患(せきつい・せきずいしっかん)による麻痺(まひ)や痛み』などの体の問題が考えられます」
――なるほど。見えない病気やケガが原因になることもあるのですね。
ジャンプできるけど止めてしまうのは?
――ときには、ジャンプできるのに構えたあとで跳ぶのを止めてしまうこともあります。跳ぼうとしていた猫がジャンプを止めてしまう原因には、どんなことが考えられますか?
岡本先生:
「やはり着地先まで到達することが無理だと思った場合や、踏ん張った際に体に痛みなどの違和感を覚えた場合は、ジャンプを止めてしまうことがあります」
――猫は限界ギリギリのところまでジャンプに挑戦しているのですね。
元気にジャンプできる愛猫でいてほしいなら
――愛猫がいつまでも元気にジャンプし続けられるよう、飼い主さんにできることはありますか?
岡本先生:
「適正体重をキープすること、そして、よく滑る猫は足裏の毛をカットすることです」
――愛猫の体を管理し、滑らないようケアしてあげることが大切なのですね。貴重なお話をありがとうございました。
跳ぼうとした猫がジャンプに失敗する場合は、見えない体の異変を感じている可能性も。失敗の裏に体のSOSが隠れている場合もあるので、「最近ジャンプに失敗するな」と感じる場合は愛猫の様子を観察してみましょう。
(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・岡本りさ先生)
取材・文/小崎華
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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