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飼い猫に去勢・避妊手術がなぜ必要?手術のメリットを解説

愛猫の繁殖を避けられる去勢・避妊手術を受けることは、現代では必須になりつつあります。しかし飼い主さんのなかには、手術について不安を感じる人もいるよう。そんな去勢・避妊手術の必要性や疑問について、獣医師の重本仁先生にお話を伺いました。

獣医師に聞いた!飼い猫の去勢・避妊手術はなぜ必要?

アメリカンショートヘアのだいきちくん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
去勢・避妊手術を行うメリットとして、次の3つがあげられます。

病気の予防につながる

一番のメリットは、生殖器を摘出することで、生殖器やホルモンの病気を予防できることです。特にメスでは「乳腺腫瘍」や「子宮蓄膿症」などのリスクを大きく下げられます。オスでは「前立腺肥大」や「精巣腫瘍」などの病気を予防できます。

発情ストレスから解放される

オスもメスも、成長して繁殖期になると、自分の存在をアピールしようと激しく鳴いたり、異性を求めて外に出たがったりします。発情しているのに交尾ができないのは、猫にとってかなりのストレスに。去勢・避妊手術を受けることでこれらの発情ストレスから解放されると同時に、脱走の予防にもつながるでしょう。

困った行動を減らすことができる

オスの性衝動を誘発するホルモンの分泌源(精巣)を摘出するため、ニオイの強いオシッコを壁などに吹きかけるスプレー行動が大幅に抑えられます。メスも発情期にはオスへのアピールでスプレー行動をしたり、一晩中鳴いたりすることがありますが、このような困った行動を減らすことができます。

愛猫に手術を受けさせるときに知りたいこと

MIXキジトラのムクくん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
愛猫に去勢・避妊手術を受けさせるにあたって知りたいことを重本先生に伺いました。

手術後はどのくらい痛みが続く?

傷口の痛みは、痛み止めによって緩和されます。その後の痛みの感じ方には個体差がありますが、猫は痛みに強いともいわれており、1~3日ほどで解消されると考えられます。とはいえ傷口が開かないよう、数日間は激しい運動を避けるようにしましょう。

麻酔のトラブルは起こらない?

現代は気管チューブから徐々に吸入していくガス麻酔が主流で、体格などに合わせて安全に麻酔をかけることが可能です。まれにアレルギー反応を起こすこともあり、トラブルが絶対に起こらないとは言い切れませんが、心配しすぎないでください。
手術となると、飼い主さんには不安や心配がつきものですね。しかし、去勢・避妊手術は猫と人のQOL(生活の質)向上のために重要なステップでもあります。愛猫と飼い主さんにとって最善の選択をしてあげましょう。
お話を伺った先生/重本仁先生(王子ペットクリニック院長)
参考/「ねこのきもち」2024年11月号『“受けさせた”“不安”な人こそ読んでほしい 『ねこのきもち』が去勢・避妊手術を必要と伝えるのには理由があります。』
文/仲田陽子
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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