保護猫の飼い主さんたちは、どんな経緯があって迎え入れたのでしょうか。 猫を飼いたくて探している人もいれば、ふとしたきっかけで迎え入れようと決意する人もいるようです。そんな、運命の出会いにより里親になった飼い主さんの体験談を紹介します。
癒されたくて通っていた保護猫シェルターで運命の出会いが!
M・Mさんは、保護猫シェルターからマイクくん(写真右)とサリーくんを迎え入れました。
「最初はただ癒されたくて、保護猫シェルターに通う日々でした。店長さんがいつも1匹1匹の性格や体調を把握し、管理されていたのが印象的で……。その後も頻繁に通っていたのですが、ひとり暮らしでも里親になれることを知り、いつしかご縁があれば迎えたいと思うようになったのです」
「ある日、お店のSNSでマイクとサリーが保護されたことを知り、すぐに見に行きました。2匹でくっ付いて昼寝をする様子を見て、平日の留守番も寂しくないかなと、トライアルに申し込むことに。
その後、シェルターで使っていたフードとトイレ砂を用意。トライアル期間中はなるべく猫たちにストレスがかからない生活を心がけていました。一時は1匹が体調を崩し、吐き戻しをすることもありましたが、状態も落ち着き、無事に迎えることができました。
いろんな経験をした分、人になれるのは時間がかかるという保護猫。だからこそ気を許してくれたときは、言葉にできないうれしさがありました。これからも2匹を大切にお世話したいと思います」
弟に背中を押されて動物愛護センターから迎え入れを!
W・Kさんは動物愛護センターから雪月(ゆづき)ちゃんを譲り受けました。
「当時の私は、両親を亡くし心にポッカリと穴が開いていました。そんなときに動物愛護センターのHPで、憧れていた白猫が保護されたことを知ったのです。弟に『年齢を考えて飼うならラストチャンスだよ』と背中を押され、申し込むことに。
講習会を受けた数日後、センターから連絡があり、雪月がわが家に来ることになりました。最初は威嚇されたものの、ずっと憧れていた“白猫”に会えた喜びはひとしおでした」
「しかし、センターから連れて帰る途中で、愛猫がくしゃみをし始めて……。その足で動物病院へ行くと猫カゼと診断されました。迎えた日から食事や排泄のお世話に奔走する日々に。体調は快方へ向かっていましたが、雪月も不安だったのか、私の顔にくっ付いて寝るように。振り返ると、看病がきっかけで距離も近づき、信頼してもらえるようになったのだなと感じます。
私自身も両親との別れでふさぎがちでしたが、なれないお世話に夢中で前向きになれた自分にふと気付きました。今では愛猫は両親からもらったプレゼントのように感じています」
保護猫との運命の出会いを果たした飼い主さんの体験談をご紹介しました。保護猫を迎え入れたいと思っている人はぜひ参考にしてみてくださいね。
参考・写真/「ねこのきもち」2022年11月号『保護猫との出会いのお話 一緒におうちに帰ろうね。』
文/小崎華