「もう1匹猫を飼いたい」と考える飼い主さんは半数近く　２匹目の猫を迎え入れるとき考えたいこと

すでに猫を飼育されている方で、もう1匹……なんて考えているかたもいるでしょう。今回は、飼い主さんに「2匹目の猫の迎え入れ」についてアンケートを実施し、2匹目を迎え入れる場合の注意点などについて、ねこのきもち獣医師相談室の丸山知美先生に教えていただきました。

2匹目の迎え入れ考えている？

ねこのきもちWEB MAGAZINEのアンケートにおいて、飼い主さん202人に「2匹目の猫の迎え入れ」についてアンケートを実施。すると、47％の飼い主さんが「はい」と回答し、53％の飼い主さんが「いいえ」という回答になりました。
回答は半々といったところですが、「はい」と答えたかたに、迎えるにあたっての心配事についてお聞きしました。

・先住猫との相性。喧嘩せず仲良く遊んでくれるか心配。
・今の猫がずっとひとりで女王様状態なので、ストレスになるのではないかと不安です。
・先住猫とうまくやっていけるか、年間でかかる費用面の不安。居住スペースの広さの問題でストレスを抱えないか、万が一先住猫と相性が悪かった場合にどうしたら乗り越えられるかなど不安の方が大きい。

【獣医師解説】2匹目の猫を迎え入れる際に気をつけたいこと

2匹目を迎え入れたいと考えている飼い主さんから伺った心配事などについて、ねこのきもち獣医師相談室の丸山知美先生に解説していただきました。

猫はさみしがりや？2匹目を迎えたらさみしさは解消される？

――2匹目の猫を迎え入れたい理由の1つとして、「猫はさみしがりやだから」というのがありました。猫は本当にさみしがりやなのでしょうか？　また、2匹目を迎え入れることでさみしさは解消されますか？

丸山先生：
「元々猫は群れをなさない生き物であり、さみしがりやなコもいれば、「孤高」を好むコもおり、猫それぞれの性格によるところが大きいと感じます。さみしさを感じているように取れるコの場合も、ほかの猫を求めているわけではなく、対象が飼い主さんやご家族の場合も。
多数の猫と触れ合ってきたコの場合であれば、2匹目の猫を受け入れやすい印象がありますが、反対に最初から1匹で生活してきたコの場合は、2匹目の猫を受け入れない印象があります。あくまでも猫それぞれの性格によるかと思うので、愛猫の性格をくんであげられるといのではないでしょうか」

【獣医師解説】猫同士の相性の見極め方は？

――2匹目を迎え入れた場合の猫同士の相性や、見極める期間について教えてください。

丸山先生：
「一般的には異性同士の方が相性はいいといわれていますが、異性同士の組み合わせでも20年ずっと仲が悪かったという例もあるので、やはり個体差や猫それぞれの相性ではないかと思います。
見極める期間も猫それぞれになるでしょう。猫同士が仲良くなるためには、おいしいものを一緒に食べたり、一緒におもちゃで遊んだりなど、飼い主さん自身も努力してあげてください」

猫はやっぱり1匹がいいの？

――猫にとって2匹以上で暮らす方がいいのでしょうか？　それとも1匹の方がいいのでしょうか？

丸山先生：
「これについては、永遠のテーマといってもいいかもしれません。やはりこれは猫それぞれの性格や性質によるのではないでしょうか。万が一2匹目を迎え入れて相性が悪くても、後に引くことはできません。2匹目を迎え入れる場合は、おうちの中にパーソナルスペースを作ってあげられるか、または居住空間自体を分けてあげることができるかなど、そのくらいの覚悟をもったうえで検討できるといいのではないでしょうか」

――ありがとうございました。

2匹目を検討する際は、愛猫の性格などを考慮し、万が一の場合にも備えられるかよく検討していきたいですね。

（監修：ねこのきもち獣医師相談室　獣医師・丸山知美先生）
取材・文／山村晴美
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。