窓辺にいる姿が頻繁に目撃される猫たち。窓辺には、猫が好む要素がたくさん詰まっているようです。今回は、猫が窓辺を好む理由を動物看護師の小野寺温先生に教えていただきました。愛猫が落ち着く居場所づくりの参考にしてみてくださいね。
好奇心が満たされるから
木々や鳥、虫、人、車などの屋外の風景は、窓を覗かないと見られないもの。飼い主さんからすれば、同じ景色しか見えないのでそれほど楽しくなさそうに思いますが、猫からすればそこそこ刺激的で面白い世界なのです。そのため、好奇心が満たされるのでしょう。
音やニオイで気分転換できるから
猫は視力があまりよくない反面、聴覚と嗅覚がとても優れています。そのため、窓が開いていれば外からの音やニオイに刺激を受けて、いい気分転換になるのです。
飼い主さんが家にいるときは、数分でいいので、窓を数cmほど開けて網戸にしてあげるといいでしょう。
日向ぼっこが気持ちいいから
太陽光を浴びると体のリズムが整うほか、体が温まるので循環がよくなってさまざまなバランスが整います。猫は、このことを本能的に知っているのです。
また、日向ぼっこをすると暖かくて気持ちがいいので、猫は窓辺を好むのでしょう。
自分のテリトリーをチェックしたいから
猫は自分のテリトリー(縄張り)のパトロールを日課としていて、異常がないことを確認すると安心します。
室内飼いの猫にとっては、家の中が自分のテリトリー。パトロールの一環として、窓から見える景色がいつもどおりか確認していることもあるでしょう。
カーテンで囲まれると落ち着くから
猫は穴蔵のような狭い空間にいると落ち着き、安心できる性質をもっています。カーテンで囲まれた窓辺の狭いスペースで、静かに過ごすことを好む猫も多いのです。
誰にも邪魔されず1匹で過ごしたいときや、隠れたい気分のときなどに、窓辺は都合がいいのでしょう。
猫が窓辺を好む理由はひとつではありません。とにかく気分がよくて、安心できる場所だから、猫は窓辺で過ごす時間が多くなるのでしょう。
お話を伺った先生/小野寺温先生(帝京科学大学講師 動物看護師)
参考/「ねこのきもち」2023年3月号『それは、家の中と外をつなぐ特別な場所 今日も今日とて猫と窓』
文/小崎華
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。