猫と暮らす
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被災地で進む保護活動 「社会化ボランティア」とは
*記事内容はすべて2024年10月10日現在のものです。
能登からやってきた被災した猫のこと
「ここは一般の方からの引き取りは行わず、県内4つの保健福祉センターに収容された動物が集まってくる施設です。能登地域からの要請は1~3月がとくに多く、旧センターで100匹以上の猫を引き取りました」とは、いしかわ動物愛護センター所長の大矢英紀さん。さらに、大矢さんは能登の猫事情を教えてくれました。
「今は完全室内飼いが主流ですが、能登では室内と屋外を行き来させる飼い方がまだまだ多く、不妊手術せずに複数飼いする人もいました。また、外猫に食べ物を与え、繁殖させてしまっていた人もいて、それがこの機に一気に保護されて運ばれてくることも。そういう猫は人に馴れていないことも多く、扱いが大変です」
馴れていない成猫を社会化させる取り組み
「石川県では、ミルクボランティアと社会化ボランティアの2つの制度を設けています。人馴れしていない猫は、社会化ボランティアさんの家庭で馴れるまで預かってもらっていますが、一家に1匹が限界です。現在、社会化ボランティアさんは20名ほど。もっと多くの方に協力いただけたらと思っています」
4月の開所以来、まずは譲渡活動を中心に行ってきたそうですが、今後は一般向けの啓蒙イベントやボランティア育成の講習会なども計画していきたいといいます。
写真提供/いしかわ動物愛護センター
取材・文/野中ゆみ
※この記事で使用している画像は2024年12月号『猫のために何ができるのだろうか』に掲載しているものです。
※記事の内容は2024年10月10日時点の情報です
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