猫が飼い主さんのそばに寄ってくるのは、飼い主さんの近くが居心地がいいから。その場所でする猫の行動を見ると、心の奥に潜む要求も見えてくるそうです。猫が飼い主さんのそばにいる気持ちと、そのときの行動からわかる4つの要求を動物看護師の小野寺温先生に教えてもらいました。
飼い主さんのそばにいる猫の気持ち
飼い猫にとって、飼い主さんは母猫やきょうだい猫のように信頼できる存在。猫のほうから飼い主さんに寄ってくる場合は、親しみと愛情に満ちた気持ちを感じているのでしょう。
猫の性格によって、飼い主さんに密着する猫もいれば、少し距離をとる猫もいますが、どちらも同じ親愛の気持ちです。
作業中にジャマをするのは「関心を引きたい」から
猫が飼い主さんのそばにいつつ、飼い主さんの作業のジャマをしてきたら、関心を引きたいのかもしれません。
そもそも、猫には「飼い主さんをジャマしよう」という気持ちが一切ありません。作業を中断させることで自分自身の存在をアピールして、飼い主さんの関心を引こうとしているのです。
抱きついてくるのは「かまってほしい」から
抱きつくしぐさは、猫の積極的な親愛の表現です。抱きついたときに飼い主さんがかまったり遊んだりしてくれたことがあると、「かまってほしい」「遊んでほしい」ときに飼い主さんに抱きつくようになる場合もあるといわれています。
スリスリは「安心したい」「おねだりしたい」から
ニオイでマーキングする猫には、大好きな飼い主さんに自分のニオイをこすり付けることで、より一層の安心感を得たい気持ちがあるといいます。また、おねだりするときの手段として、スリスリすることもあるようです。
飼い主さんを見つめていたら「期待している」かも
猫が飼い主さんを見つめていたら、様子をうかがっているのでしょう。「こっちを見てくれないかな」「早くかまってくれないかな」などという期待を強く込めて、熱烈な視線を送っています。
「視線を感じる」「作業のジャマをしてくる」のは、猫から飼い主さんへ要求があるから。愛猫が近くに寄ってきたときは、行動も観察して心のなかを推測してみましょう。
お話を伺った先生/小野寺温先生(帝京科学大学生命環境学部講師 動物看護師)
参考/「ねこのきもち」2019年9月号『どこで何をしてるかに注目しよう 居場所(ニャンスポット)でわかるねこのきもち』
文/小崎華
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。